メンバーズ・メッセージ

FY 2024
  • Chatkaewchai, Benya
    所属 :
    カセサート大学 獣医学学科
    出身国・地域 :
    タイ
    名前 :
    Chatkaewchai, Benya

みなさんこんにちは。私は現在修士課程に在籍している獣医です。2025年2月に、One Healthならびに、人獣感染症をテーマとしたさくらサイエンスプログラム(SSP)に参加しました。初めての日本でしたが、スタッフの方々に温かく迎えられたことがたいへん印象に残っています。One Healthとは、人間や動物の健康、そして環境の保全を促進するために、さまざまな科学分野を統合する学際的なアプローチです。日本滞在中は獣医学部、農学部、医学部、工学部を見学しました。訪れた各学部では、One Healthのコンセプトに貢献する研究やイノベーションが紹介されており、その応用についての理解が深まりました。また、日本の人獣感染症の状況についても学び、タイの状況と比較する機会もありました。さまざまな研究講義に参加することで視野が広がり、将来の研究に応用できる新しいアイデアや方法を見つけることができました。さらに、動物病院を訪問し、日本では癌が動物にもよく見られることを知りました。私たちは、よく散見される癌の種類と、その治療法について話し合いました。農学部では、水中・水耕栽培を組み合わせたアクアポニックスシステムを見学しました。このシステムは、養殖場の水を循環させて水耕栽培の植物に栄養を与えるという素晴らしいアプローチでした。プログラムで最も印象に残ったのは、光触媒を使用して小さな飛沫を除去するよう設計されたデバイスに関する講義でした。このデバイスは、咳やくしゃみによる新型コロナウィルスの感染を減らすことを目的としています。自分でもデバイスを組み立てる機会がありましたが手工具を扱うのは初めての経験でした。デバイスの作成に使用された材料は日常生活で簡単に入手できるもので、誰もが感染症対策として再現できることを知り、驚きました。全体として、SSPで得たこれらの貴重な経験は、私の知識や理解力を鍛えてくれました。