メンバーズ・メッセージ
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- George Antonio Botier Guzmán
- 所属 :
ドミニカ青少年児童図書館 - 出身国・地域 :
ドミニカ共和国 - 名前 :
George Antonio Botier Guzmán
SSCの皆様へ
ドミニカ共和国で数学教育を担っているエンジニアGeorge Antonio Botier Guzmánと申します。我が国の青少年児童図書館内に設立されたSala de la Experienca Matemática Dr. Akiyama Jin(秋山仁数学体験館)に所属しています。この体験館はドミニカ共和国の子どもや若者の数学レベルを引き上げようと、秋山先生自らが寄贈してくださった施設です。
私は 9名の参加者とともに訪日 チームの一員として、2023 年 9 月に日本を訪れました。日本に行ってみたい、とかねてから望んでいたので、この訪問は私にとってたいへん意義深いものでした。折り紙で鶴や蝶ネクタイの作り方を学ぶなど、私は子どもの頃から日本に親しんできました。1990 年代には、NHK の海外向けチャンネルを通じてスペイン語に訳された多くのドキュメンタリーや子ども向け番組を観たものです。 日本文化について様々なことを学び、番組の中で繰り広げられたノッポさんとゴン太くんのやり取りもたいへん楽しかったです。 当時、秋山先生の数学番組もNHKによってラテンアメリカ諸国でも放映されていました。 大人になった自分が秋山仁先生と直接対面し、先生から寄贈された数学体験館で働くことになるとは思ってもいませんでした。また、NHK の長寿番組「名曲アルバム」がきっかけで私はクラシック音楽にも興味を持つようになりました。私の一番好きな作品は、パッヘルベルのカノン D です。作曲家の経歴もこの番組を通じて知りました。
海外に出るのは私にとって初めての経験でしたが、それはたいへん心躍るものでした。 日本の人々のフレンドリーな対応、心地よいひととき、相手を気遣う柔軟性や努力、多くの美しい場所や日本食、東京理科大学への訪問、そして様々な方から教えを受けたこと等、関係者一人一人のお力が私たちの数学体験館プロジェクトを進める上で大きな支えとなりました。
SSPのおかげで私たちは10 歳未満の子どもに算数を教えるとき、特定の単元を効果的に指導する教授法を学ぶことができました。 ドミニカ共和国でその単元は10歳以上が対象で、10歳未満の児童には適さない指導方法が含まれていました。 さらに、12 歳以上の少年少女については、数学に対する恐怖心を軽減するトピックスに触れることもできました。 私はまず日本でさくらサイエンスプログラムに参加する機会を与えていただき、人生を祝福してくださったイエス・キリストに感謝したいと思います。 また、私に門戸を開き、教授法の改善を具体的に示してくれた SSP と JST にも深く感謝しています。 さらに職業的にも人間的にも私を成長させてくれた東京理科大学の皆様にもお礼申し上げます。なぜなら、私のグループが受けた講義は数学にとどまらず、社会的課題に関する内容も含まれていたからです。
優れた数学教師がどのような指導方法を取っているかを示してくれた理事、大学教員、運営管理スタッフの皆さん─知識を分かち合ってくださり、ありがとうございました。 大学内の近代科学資料館に展示されている内容をひとつひとつ説明してくれた学生の皆さんにも感謝しています。
友情を育んでくれた大学コミュニティの皆様、本当にありがとうございました。
私はプログラムに関わった方々を今も追想しており、いつかまた皆さんにお会いできればと願っています。
ドミニカ共和国から敬意を込めてこのメッセージをお送りいたします。
プログラム内容の詳細はここからご覧いただけます