メンバーズ・メッセージ

FY 2023
  • Mutiara Auliya Firdausy
    所属 :
    インドネシア大学医学部 Indonesia Medical Education and Research Institute (IMERI)
    出身国・地域 :
    インドネシア
    名前 :
    Mutiara Auliya Firdausy

皆さん、こんにちは!同窓生のMutiです。 2017年、当時高校生だった私はさくらサイエンスハイスクールプログラム(SSHP)に参加する機会がありました。 その後2019年から2022年まではさくらサイエンスクラブ インドネシア同窓会(SAAI)の幹事を務める機会にも恵まれました。

SSHPに参加したことは、高校生活のハイライトだったといえます。
科学技術と日本文化について多くを学び、人生が変わるような経験がたくさんありました。特にノーベル化学賞を受賞された野依良治教授とお会いできたことは最も思い出深い瞬間のひとつです。 私は、不斉水素化触媒反応に関わる先生の研究についてお話を伺うことができました。「研究室でこの手法を発見できたのは偶然だった」と先生はおっしゃいました。 しかし後に、「人生に偶然はなく、勤勉な倫理観がなければ研究を続けることはできなかったかもしれない」「化学に対する情熱がなければ、研究パートナーらと素晴らしいチームを作り上げることもできなかった」「成功は常に私たちの努力と目標を達成しようという決意から成り立っており、努力を継続していれば、結果はついてくる」と語ってくださいました。 先生の叡智は鮮明に記憶に残っており、私はこの考え方を研究に対する使命として心に刻んでいます。

現在、私は医学部の最終学年に在籍しており、時間があるときには、高校生に上級化学を教え、彼らが化学オリンピックに出場する準備をサポートしています。 野依良治先生との対話以来、私の化学に対する情熱はさらに高まりました。 私は人体解剖学、生理学、病気のメカニズムなどを学ぶ医学生ですが、他の基礎科学─特に化学─を医学分野に取り入れたほうがよいと考えています。 また私は、IMERI (インドネシア医学教育研究所)のDDRC(創薬研究センター)で研究インターンも経験しており、インドネシアの生物多様性を活用した漢方薬やがん治療に焦点を当てています。

SSHPに参加したことにより私は人生のあらゆる場面で勤勉かつ粘り強く課題に取り組んでいくことがいかに大切であるかを学び、視野が広がりました。 さくらサイエンスクラブは、現在に至るまで世界中の同窓生を結びつけ、若者のエンパワメントに尽力しています。 インドネシア同窓会の元幹事として、このような機会を与えてくれたさくらサイエンス推進本部および科学技術振興機構に心から感謝しております。科学に対する情熱の火を灯してくださりありがとうございました。
Sakura Science Club, we are one!!