同窓会

第2回台湾同窓会でSSC同窓生が台北に集結

2023年11月4日、台北松山意舍酒店(アンバ台北松山ホテル)にて10:30-14:00、第二回さくらサイエンスクラブ台湾同窓会が開催されました。参加した64名は、様々な分野で活躍するSSCメンバーの交流の場として、貴重な経験や知識を共有する機会となりました。

はじめに台湾同窓会幹事、国立中興大学獣医学系 夏偉堯 助教授および台湾同窓会幹事長でもある国立台湾大学化学系 彭之皓 教授から同窓生を歓迎する開会の挨拶がありました。

夏偉堯 助教授
彭之皓 教授

<来賓挨拶>

来賓による挨拶の部では、日華議員懇談会会長でもある古屋圭司衆議院議員より第二回台湾同窓会への祝意を表明するビデオメッセージが上映されました。さくらサイエンスプログラム(SSP)が推進する人的交流は、両国の相互理解の強固な基盤となっており、古谷議員はSSPが日本の先端科学技術を体感する機会を台湾の学生に提供してきたことを称賛し、この同窓会が「人的交流の懸け橋となり更なる人的交流、親善を促進し、日本と台湾社会の発展に貢献するでしょう」と挨拶を締めくくりました。

古屋圭司 衆議院議員

日本台湾交流協会台北事務所副代表 岡島洋之氏からは2014年から始まったSSPを通じて、台湾からの招へい者が既に1700名を超えたということは、「多くの台湾の方に日本に興味を持っていただけていることを意味する」とSSPを評価しました。「科学技術がこれまでにない速度で複雑に発展して行く中、日台の協力は必要不可欠であり、日々変化する技術にどう対応するか等、多くの共通課題がある中、お互いの強みを活かすことで、相互に発展していくことが望まれる」との展望を述べました。

岡島洋之 副代表

台灣教育部國民及學前教育署(台湾教育省国民就学前教育局)彭富源 署長は、SSPが大学生・研究者だけではなく、高校生にも日本の科学技術に触れる機会を与えてくれていることに感謝の意を表しました。台灣教育部は、これまで、SSP高校生特別プログラムに科学オリンピックの参加者を含む優秀な高校生を選抜してきました。今後も、SSP継続に寄与できるよう最大限のサポートを行うとの決意を表明しました。

彭富源 署長

<日本留学・奨学金制度紹介セッション>

日本台湾交流協会広報文化部の謝岱潔氏および門田健太朗 主任は、日本への進学を検討している台湾人学生に向けて「日本留学」について詳しいガイダンスを実施しました。この発表の中では、日本の大学進学に伴う財政援助の獲得方法など、入学希望者向けの実践的な情報を含め、日本の大学院での研究に関わるさまざまな側面についての紹介がありました。

謝岱潔氏

<同窓生による共有セッション>

台北医学大学保健栄養学系 陳俊榮 教授
陳俊榮教授は自己紹介を含め、日本での学術的な経歴を紹介しました。東北大学博士課程での留学経験を語ってくれました。日本での留学生経験を通じ、研究活動の魅力、およびモチベーション維持の大切さを訴えました。また、SSPを通じて行われた台北医学大学と日本の大学との研究協力ついてもご紹介いただきました。

陳俊榮 教授

高雄市立高雄高等学校 呉嘉鴻 先生
呉嘉鴻先生はSSPを通じて、高雄市立高雄高校と宮崎県立宮崎大宮高校の交流事業を紹介しました。相互交流の試みとして高雄高校は毎年、宮崎大宮高校の教員と学生を台湾へ招へいし、台湾での交流活動も行ってきました。このような双方向の学生交流を行うことにより、「SSPとの相乗効果を最大限に生かし、実質的かつ長期的な日台教育交流を実現している」と述べました。

呉嘉鴻 先生

台北医学大学保健栄養学系 博士課程 黄郁婷氏
黄郁婷氏はSSPを通じて、台北医学大学栄養学院と東北大学農学部の交流事業を紹介しました。東北大学農学部での学術交流の内容だけではなく、日本の学生との文化・生活面での交流も大事な経験となったことを語りました。また、今後SSPを通じて、台北医学大学と日本の他の大学の交流事業も積極的に行っていくとプレゼンテーションを結びました。

黄郁婷氏

発表のあとは交流会が行われました。参加者同士が積極的にコミュニケーションを取り、ネットワーク作りを行いました。さくらサイエンスクラブのメンバー同士であることを共有し、交流することで、新たな協力関係や友情が築かれました。参加者は、交流会を通じて、異なるバックグラウンドや専門知識を持つ人々との出会いを楽しみ、SSCメンバーであることで、科学技術分野での連携や相互支援の可能性が広がることを実感できたようです。

伊藤宗太郎 副本部長

最後に、JSTさくらサイエンスプログラム推進本部 伊藤宗太郎 副本部長から、今後もSSCメンバー同士がつながりあい、お互いの成長や発展に寄与できるよう、引き続き交流の機会を提供していきたいとの挨拶がありました。JSTおよび事務局からも台湾同窓会幹事団および参加してくれた同窓生の皆さんに深く御礼申しあげます。

閉会後に行われたアンケートでは「当時、日本の大学を一緒に訪問した同窓生と久しぶりに再会・会話できてとてもよかった。そして、日本留学の奨学金申請について知ることができて、主催者に感謝─ランチもとても良かった。次回も参加したい。」「時間、場所、会議進行は全て順調で、皆さんに感謝」「SSPで交流した日本側の学生も参加できればもっとよかった」「日本での就職関連情報及びスキルも共有してほしい」といった回答が寄せられました。