メンバーズ・メッセージ

FY 2025
  • Albert Potjes
    所属 :
    チュラロンコン大学アジア研究所
    出身国・地域 :
    タイ
    名前 :
    Albert Potjes

サワディー! タイのAlbertと申します。2015年Sakura Science Program (SSP) の同窓生の一人で、おそらくタイではかなり初期の参加者だったと思います。これまでのところ、人生はとても順調です。SSP参加以後、12年間の中で、私は同窓生、登壇者、タイ側のメインコーディネーターなど、さまざまな役割を経験してきました。そして今は、一同窓生として戻ってきました。

福岡の九州大学で実施された素晴らしい交流プログラムは、アートとデザインテクノロジーの分野において私の視野を大きく広げてくれました。それだけでなく、3Dアニメーション、生物学、医学、ロボティクス、グリーン建築材料、獣医学など、さまざまな科学分野の人々と新しいつながりを築くことができました。

2017年に開催された第一回タイ同窓会の参加者は十数名ほどでしたが、2020年には新型コロナ流行への対応としてオンライン同窓会が行われ、そして2026年の直近の現地同窓会では、なんと91名もの参加者が集まりました。こうした継続的なタイ同窓会の活動は、タイと日本の学術・科学協力にとって本当に意義深いものだと思います。当時の学生が機会あるごとに戻ってきてSSPや同窓会の活動を支援してくれる気持ちに心から感謝しています。

2026年タイ同窓会のQ&Aセッションでは、ある参加者から興味深い質問が出ました。「日本の自動車産業の低迷を改善するために、タイはどのように日本を支援することができるか?」というものです。それに対して私は、「それは自動車産業に限らない─タイが日本を助けるという一方的な話でもないのではないか」と自分の中で考えました。むしろ、日本とタイが互いに知識を共有し、例えばNEXUS Y-tec のような科学研究の取り組みを通じて協力を広げていけば、新しい可能性が生まれるはずだと思いました。

最後に、少しユニークな話を紹介させてください。それは、2026年2月に行われたタイの総選挙に立候補したテー・モンコンキット氏という人物のことです。彼はオンラインで人気を集め、特に若者の間で話題になりました。彼の選挙公約には、「火星にタイの宇宙軍を創設する」や「恐竜を復活させてタイのペットとして繁殖させる」等、かなり突飛なものも含まれていました。確かに空想的で面白い話ですし、実際には彼は国会議員になることはできませんでした。しかし、彼の存在は少なくとも、古生物学や遺伝学、宇宙技術といった分野に若者の関心を向けるきっかけになったかもしれません。これらはタイではこれまであまり注目されてこなかった研究分野でもあります。私が言いたいのは、科学をより身近で人気のあるものにするためには、コミュニケーションやインスピレーションが重要な要素になるのではないか、ということです。