2024年度活動レポート(一般公募プログラム)第48号 (Aコース)
インド工科大学ハイデラバード校から8名の修士課程学生をNIMSに招へい
物質・材料研究機構からの報告
さくらサイエンスプログラムによる支援をいただき、2024年12月1日から12月7日まで、インド工科大学ハイデラバード校(IITH)から、8名の修士課程学生を招へいし、物質・材料研究機構(NIMS)連携大学院協定を締結している国内7大学の博士課程の教員として活躍するNIMSの研究者25名の研究室見学を中心に、最先端材料科学研究を学ぶ機会を提供しました。
これに先立ち、NIMSの研究者2名がIITHを訪問し、IITHキャンパスにて開催されたハイブリッド方式のNIMS-IITHワークショップに実参加しました。NIMSの研究者は本ワークショップでの発表・議論に加え、IITHでの特別講義も行いました。

上記ハイブリッド方式のワークショップおよび特別講義の両方に出席したIITHの修士課程の学生を対象に、修士課程修了後に博士課程を希望することを条件としてIITH内で学生の選抜が行われました。今回、さくらサイエンスプログラムの支援により招へいした学生は、この選抜を経て「将来博士課程の研究においても、NIMSとの協働研究を強く希望する学生」として推薦された、8名の学生たちです。
招へい初日は、つくばへの到着時間がフライトの関係で夜になったため、歓迎夕食会を兼ねた「つくば市生活開始ガイダンス」を行い、翌日からの研修スケジュールに臨むうえでのアドバイスも行いました。
2日目からは、NIMS内における連携強化に役立つ制度の紹介を中心にしたガイダンスと、NIMS内で実施しているデータ駆動型材料研究の紹介の後、NIMS連携大学院協定を締結している国内のトップ7大学の博士課程の教員を委嘱されているNIMS研究者25名の研究室見学を実施しました。筑波大学や、東京科学大学(旧東工大)内の連携講座担当教員の研究室訪問も交えた見学を行うことで、NIMSのなかの見学だけでは知ることができない、日本の大学の博士課程の研究の様子に理解を深めることができました。


研修最終日になる6日目には、IITH学生全員とNIMSにおいて研究を進める8名の修士課程学生による研究発表、あわせて、NIMS内で博士研究に携わるNIMS連携大学院博士課程学生の研究発表を組み入れたワークショップを開催しました。そこでは、座長も修士課程の学生とNIMS連携大学院博士課程の学生をペアにして、学生同士の目線で、発表内容に対し質問をしてもらう形式をとり、学生同士の研究交流をはかりました。

ワークショップ後には、発表をしてくれたNIMS連携大学院博士課程の学生が所属するラボへ移動し、NIMS研究者と3時間を超える充実した意見交換を行いました。
意見交換会の最後では、参加者一人一人にJSTさくらサイエンスプログラムの修了証を手渡し、今回の研修の感想と、自身の今後の研究活動の展望を含め、簡単なスピーチをしてもらい、その後は賑やかな懇談の場となりました。

翌日は、NIMS関係者3名が成田空港搭乗口まで見送りに行きました。招へい学生8名は再来日を約束し、帰国の途につきました。
今回の研修に参加した学生が、博士課程進学後も、NIMSに足を運び、両機関の架け橋としての役割を担ってくれることに期待を寄せています。