さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第1グループ
産業技術総合研究所で燃料電池の実験教室
4月19日(水)午前中、G1グループのアルゼンチン、ブラジル、チリ、ネパールの高校生チームは産業技術総合研究所(産総研)を訪問し、小型燃料電池の組み立て体験をしました。産総研の紹介ビデオの後、まず、安藤尚功主任研究員から「燃料電池とはなに? それは水素を用いて電気を作るシステム」「なぜいま燃料電池なのか? それは発電した後に排出されるのは水だけで、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されないため、クリーンガスとして注目されている」といったレクチャーがあり、さらに発電の仕組みについても分かりやすく説明していただきました。
そしていよいよ燃料電池を組み立て実験がスタート。グループごとに分かれた高校生たちの机には小型燃料電池の実験キットが用意されています。このキットをプラモデルのように組み立てていき、最後に水素ボンベから水素を供給すると、プロペラがくるくる回って発電したことが分かるといった仕組みです。結構、細かい部品が多いので高校生たちはピンセットを使いながら慎重に組み立てていきます。説明書を何度も読み返したり、スライドで説明を受けたりしながら、30分ほどで完成し、どのグループも無事、発電に成功しました。
燃料電池に関しては高校生たちの関心も高く「エネルギー変換効率は高いといってもまだまだロスがある、それを最少にする方法はないのか?」「燃料電池の原理はどの国で、いつ頃考え出されたのか?」、さらに「世界中でエネルギーを節約するベストな方法は?」など次々と質問の手があがりました。また、実験の最中にも安藤主任研究員や産総研の皆さんにいろいろたずねては熱心にノートをとっている姿も多く見られ、まさに学校現場での授業のようでした。
産総研は敷地が広く、自然がいっぱいの構内には桜の花もまだまだ残っていて、高校生一行にとっては美しい景色も楽しみながらの実験教室となりました。