さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第4グループ
CYBERDYNE STUDIOを見学 HAL🄬の動作原理を体験
11月29日(火)午後、SSHP第4グループとして来日中のアルゼンチン、コロンビア、モルディブ、マーシャル諸島、ミクロネシア、ウズベキスタンの6か国の高校生と引率者、総勢30名が、茨城県つくば市のCYBERDYNE STUDIOを訪れました。
まず、エントランスホールでCYBERDYNE社の社員から、同社の設立経緯や理念、主力製品「HAL🄬」の開発や動作原理について、展示を見学しながら説明を受けた一行。ホール内に展示されていた映画『アイアンマン』や『ターミネーター』、日本のアニメ『エヴァンゲリオン』のロボットなどは、海外の高校生たちにもお馴染みの様子でした。
CYBERDYNE社は筑波大学の研究から生まれたベンチャー企業で、社会の役に立つロボットの研究・開発をしています。HAL🄬は装着することで、人の体の動きを支援するものです。最新型では最大160kgの物が持ち上げられるようになるなど、人の力の増強も可能になっていますが、悪用の恐れもあるため、販売等は行っておらず、仕様・使用法も併せて慎重に開発を進めているそうです。
HAL🄬は、人が体を動かそうとする時に脳から脊髄や神経等を伝って筋肉に伝えられる微小な電気信号を読み取って、その動きを支援します。事故で脊髄を負傷し、歩けなくなった患者がHAL🄬を装着しての歩行訓練を繰り返すことにより、機能回復していく様子が映像で紹介され、一同真剣に見入っていました。
ドイツやアメリカでも福祉や医療のリハビリ分野での活用効果が認められており、日本でもALSなど進行性の難病や脳卒中などの治療・リハビリにおいて、多くの患者に提供できるよう、保険適用に向けた活動を進めているそうです。
HAL🄬に関する、ちょっと近未来の想像も入った短編SFムービーを視聴した後は、いよいよHAL🄬の動作原理の体験です。二の腕にセンサーを装着し、肘を曲げて前腕を上げようとすると、その意志をHAL🄬が読み取り、同様の動きをします。腕を掴んだり、太ももの裏に当てがうなど、腕を上げられない状態下で、腕を上げようとしてもHAL🄬は反応します。腕を上げようとする意志、脳からの信号をHAL🄬が読み取っている証左です。体験ではスマートホン等で動画を撮影しあいながら、その動きに歓声をあげたり、感心している様子が見られました。