さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第3グループ
筑波大学とJAXA筑波宇宙センターを見学
来日5日目の11月10日(木)、SSHP第3陣(ブラジル、チリ、カザフスタン、キルギスタン、パラオ、ペルー、タイ)の高校生と引率者、計36名は、筑波大学とJAXA筑波宇宙センターを訪れ、スーパーコンピュータと日本の宇宙開発の最前線を体験しました。
筑波大学では、計算科学研究センター(CCS)の見学です。同センターはスーパーコンピュータを使って素粒子、宇宙、ライフサイエンスなどさまざまな分野の研究だけでなく、次期スーパーコンピュータの設計・開発も行っているという点がたいへんユニークです。また、同センターのOakforest−PACSは、2017年に総合性能で世界第一位にランクされた高性能スパコンで、これまでも多くの共同研究プログラムに利用されてきました。
これらの説明を聞いた後は、いよいよ現在稼働中のスパコンCygnusの見学です。CygnusはCCSが研究開発を進めてきたPACSシリーズの第10代目に当たりますが、高校生たちはスパコンを目の当たりにしたのは初めてとあって、計算機の内部の様子までも熱心に観察していました。また、Cygnusを意味する星座、白鳥座がスパコンの側面いっぱいに描かれているのを見て、引率の先生は、「これぞアートと科学の融合、すばらしい、日本らしい」と盛んに感心していました
スパコン見学の後は、筑波大学で学んでいるタイやインド、そしてカザフスタンの留学生たちの案内のもと、一行は紅葉に彩られているキャンパス散策を楽しみました。
午後はJAXA筑波宇宙センターです。施設紹介ビデオに続いて、宇宙飛行士養成エリアの見学からスタートしました。基礎訓練を行う閉鎖環境適応や低圧環境適応などの設備を見学しながら、宇宙飛行士に課せられたミッション達成の厳しさを高校生たちは学んだようです。次に訪れたのは、「きぼう」運用管制室。ここは実際に宇宙とライブでつながっており、日本が開発した国際宇宙ステーション(ISS)実験棟の「きぼう」を24時間体制でモニタリングや監視をしており、時には宇宙飛行士たちに必要な指示を行っています。ここは写真が不可なので、高校生たちはちょっと残念そうでした。最後に宇宙センターのシンボルH−Ⅱロケット(実機)の前で記念写真を撮って見学は終了しました。
科学施設の見学はもとより、昼食後のちょっとした時間を利用してショッピングを楽しんだり、なかには『鬼滅の刃』全巻を手に入れて大喜びの生徒もいたり、充実した1日となりました。