2022年度 活動レポート 第38号:福井大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第038号 (Aコース)

ベトナムの学生・若手教員らが福井大学で原子力工学を学ぶ

福井大学からの報告

 福井大学は2014年度から本プログラム により、ベトナムから学生や若手教員を招へいしてきました。過去2年間は新型コロナウイルス感染症の影響のため、オンライン交流会を通じてベトナム側との関係を維持・発展させてきました。これまではベトナムの2大学から10名を招へいしてきましたが、より多くの機関と参加者に日本文化および福井大学での学びを知ってもらうため、本年度は参加機関数と人数を増やして6つの大学・研究機関から16名を招へいしました。この16名に、福井大学敦賀キャンパスを中心とした原子力教育と福井県嶺南地方における原子力関連施設の現場に触れてもらうことで、将来日本への留学を検討するきっかけとなってもらえればという願いを込めて本プログラムを開催しました。以下、それぞれの日付で行った実施内容を報告します。

 10月23日に一行は関西空港で福井大学教員と合流し、送迎バスに乗って福井大学敦賀キャンパスのある敦賀市に到着しました。この日はホテル近辺にある商店街や気比神宮を散策し、敦賀市の中心街の様子に触れてもらいました。

 10月24日午前に敦賀キャンパスで開講式を行いました。ここでは福井大学の紹介や本プログラムの経緯についての説明と「地震学と原子力災害対策」に関する特別講義を行いました。午後は、日本人学生とベトナム人学生らの混合チームによるグループディスカッションを行い、お互いの国の文化や技術の共通点や違いについて、また持続可能な社会の実現へ向けて必要なことについて各グループの考えをまとめ、プレゼンテーションしてもらいました。この企画は前年度のオンライン交流会でベトナム側より提案されたアイディアを実現したものです。 活発な議論が展開され、相互の理解を深めるものとなりました。

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ベトナム人と日本人の混合グループディスカッションの様子

 10月25日午前は原子力に関する基礎実験として放射線計測実験を行いました。ベトナム人招へい者たちそれぞれが納得するまで活発にコミュニケーションを行っている姿が、特に印象に残りました。午後は敦賀市内にある福井県原子力環境監視センターを見学し、福井県における原子力発電所周辺および県内の放射線モニタリングについて学んでもらいました。

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放射線計測実験中の活発な議論の様子

 10月26日午前は、関西電力美浜原子力発電所を見学し、原子力発電の仕組みや安全対策の取り組みについての説明を受けました。ベトナムには2022年現在稼働している原子力発電所が無いため、実際に運転中の原子力発電所を見学できることは非常に有意義だとの感想が聞かれました。午後は福井県立敦賀高等学校を訪問し、高校2年生約20名との交流会を行いました。前半はお互いの自己紹介を行ってから日本の伝統的な遊びであるけん玉やコマ、あやとり、お手玉などを実際に体験してもらう内容で、高校生と活発に交流している姿が印象的でした。後半は放射線測定器を用いた実験を行い、双方の交流を深めながら議論を行うことができました。

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日本の伝統的遊具を用いた高校生との交流の様子

 福井におけるプログラム最終日である10月27日午前、福井市にある福井大学文京キャンパスの見学を行いました。ここでは大学にある高層の建物から福井市内を一望し、その後、附属図書館内にある言語開発センターや留学生宿舎の多目的スペースの和室を見学しました。続いて、国際課職員による留学ガイダンスと福井大学在籍のベトナム人留学生から日本の生活について紹介をしてもらいました。最後に閉講式を行い、修了証を授与しました。その後、送迎バスにより関西空港近くの宿泊先まで移動し、翌日28日に関西空港よりベトナムへと無事帰国しました。

 3年ぶりの招へいでこれまでより参加人数を増やして開催することができ、ベトナム側との関係性がますます深まってきている実感があります。本プログラムを通じて一人でも多くの招へい者に日本や福井大学に興味を持ってもらい、将来の交流の芽が育つことを願っています。

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福井大学文京キャンパスにおける集合写真