2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第131号 (代替オンライン)
SDGsの推進を目指したインドネシア、台湾、インドの大学とのオンライン交流
関西学院大学からの報告
関西学院大学では2件のさくらサイエンスプログラムの申請が採択されていたが、コロナ禍のため海外の学生を招へいすることができなかった。そこで、招へい先の大学とのオンライン研究交流会をzoomで実施した。現在、関西学院大学はSDGsを大きな推進目標として掲げていることから、SDGsに関連するトピックの中でさくらサイエンスの申請に合致するものをテーマとして選択した。本年度は、Sustainable Energy と Biodiversityをテーマとして選択した。今回、さくらサイエンスで招へいする予定であった6大学(国立台湾師範大学、東海大学、ウダヤナ大学、パジャジャラン大学、アミティ大学、ビヤニ大学)でそれぞれ2チーム作り、各チームで上記のテーマについての調査を行い、発表してもらった。各チームの発表時間は20分で、その後に5分の質疑応答の時間を設けた。
初日(2/26)は、キックオフとして以下を実施した。まず、関西学院大学 理学部、工学部、生命環境学部の合同学部長の高橋功教授からの開会の挨拶の後に、関西学院大学の紹介、次に参加6大学の大学およびチームの自己紹介を行なった。その後に、関西学院大学の教授による今回のテーマに関する講義を2つ行なった。まず、工学部の藤原明比古教授から“Development of Materials & Devices at KGU for Sustainable Energy”と題する講義を、次に生命環境学部の北條賢教授から“Ecology and Evolution of Associations between Lycaenid Butterfly and Ants”と題する講義を行なった。
2日目(3/5)には、以下の6つの発表が各チームから行われた。
(1) High energy density supercapacitor using graphene-coated electrodes + The factors influencing plant microbial fuel cell (Tunghai University)
(2) Renewable fuels - hydrogen generation catalysis (National Taiwan Normal University)
(3) Integration of Rice and Cow Waste Utilization for Biogas Power Plant (Padjadjaran University)
(4) Ecotourism Potential Based on Water Quality Studies for the Realization of Superior Biodiversity (Udayana University)
(5) Photovoltaic cells:-The Brightness of a Sustainable Future (Amity University)
(6) Biodiversity conservation strategies and patterns in India (Biyani Group of Colleges).
3日目 (3/12)には、以下の6つの発表が各チームから行われた。
(1) The current development and environmental impact of offshore wind power (National Taiwan Normal University)
(2) Isolation and identification of plastic eating bacterium from the gastrointestinal tract of T. Molitor larvae + The assimilation of microplastic eating bacteria into a marine food chain to inhibit bio-accumulation (Tunghai University)
(3) Declining Population of Javan Rhinoceros (Rhinoceros sondaicus) due to Habitat Degradation and Illegal Hunting in Indonesia (Padjadjaran University)
(4) Water Potential Management and Arrangement of River Estuary Area for the Mitigation of the Climate Change in Bali (Udayana University)
(5) Review of the present status and future prospects of sustainable energy in India, (Biyani Group of Colleges)
(6) Solar energy with new beginning (Amity University)
3日目は各チームの発表後にプログラム実施主担当者の一人である藤教授が閉会の辞を述べ、交流会を終えた。
上に示したように、発表の内容は、それぞれの国に根ざしたローカルな取り組みが主となっているが、風力発電など共通する課題が取り扱われている場合も多く、活発な議論が行われた。また、Sustainable Energy と Biodiversityの2件について合同で交流会を実施したことでの相乗効果として、2日目の発表(1)と(3)にある生物を利用したエネルギー問題への取り組みのような双方に関わる発表があり、その問題について議論することができた。国際交流としては非常に有意義な取り組みとなったと感じており、コロナ収束後に招へいが実現できる状態になった後も、何らかの形で継続できればと考えている。また、本交流会の様子はYouTubeを通じて、公開する予定である。最後になりましたが、本プログラムの実施に際して、多くに皆様にお力添えを頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。有難うございました。