2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第127号 (オンライン)
日本と中国の医療・医学分野における交流
日中医学協会からの報告
この度、JSTさくらオンラインプログラムに採択され、2022年2月18日から計5日間の日程で、中国の幅広い地域11省市の優秀な若手医療従事者30名と日本のトップレベルの大学病院・研究所をオンラインで繋ぎ、交流を行いました。
○プログラム
2月18日(金)東京大学医学部附属病院専門家との交流
1) 瀬戸泰之 病院長 胃・食道外科診療科長
講義:「食道癌に対するロボット活用した新術式の開発」
2) 田村純人 国際診療部長
東大病院の紹介
3) 飯塚陽子 国際検診センター長
国際検診センターの紹介
2月19日
日中笹川医学奨学金制度研究者と博士学位に係る日本の研究事情について交流
1) 博士課程在籍者
【外科】孫長博 東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学
【内科】許婧 金沢医科大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌内科
【看護】張含鳳 広島大学大学院医系科学研究科保健学分野
2) 博士学位取得者
張順 同済大学附属東方医院副主任医師 順天堂大学で博士(医学)取得
2月24日
慶應義塾大学医学部専門家との交流
1) 岡野栄之 生理学教室教授
講義:「iPS cells-based Regenerative Medicine and Drug Development」
2) 高石官均 予防医療センター長/医学部教授
講義:「新しい予防医療センターが目指すもの」
2月25日
東京女子医科大学先端生命医科学研究所専門家との交流
1) 丸義朗 東京女子医科大学学長 ビデオメッセージ
2) 関谷佐智子 研究所助教
講義:「Regenerative Medicine with cell sheet Technology」
3) 清水達也 研究所所長/教授
先端生命医科学研究所の紹介
2月26日
1) 講義:「日本のがん治療の現状と静岡がんセンターの取り組み」
安達勇 静岡県立静岡がんセンター参与・日中医学協会副会長
2) 修了式
○プログラムを終えて
日本のトップレベルの専門家の講義を聞き、参加者より「日本の高度医療の発展について学ぶことができ、新たな理解と刺激を得た」「日本の研究基盤の深さと優れた手術技術を実感した」との感想が寄せられました。
2日目にはZoomのブレイクアウトルーム機能を使い、現在日本で留学中の博士課程学生3名と参加者30名を外科・内科・看護領域に分け、グループセッションを行いました。また、日本で博士学位を取得し、上海の病院で活躍する医師ともオンラインで繋ぎ、現在の臨床業務や帰国後の日本の先生方との交流について紹介がありました。参加者は同年代の中国人医療従事者による留学体験談を聞き、留学へのモチベーションにつながったようです。
本プログラムを通じて、日本の最先端の医学医療に触れる機会を提供することができ、日本での研究や留学の魅力を伝えることができました。対面での交流が難しい中、今後もオンラインのメリットを活かし、継続的に日中間の医学交流を図っていきたいと思います。