2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第115号 (オンライン)
日本のアニメ制作をテーマにした日中オンライン交流会
神戸電子専門学校からの報告
神戸電子専門学校はさくらサイエンスプログラムの支援を受けまして、2022年1月17日から5日間、中国河北外国語学院と「日本のアニメ制作」をテーマにオンライン交流会を実施しました。河北外国語学院とは2018年に提携して以来、先方の留学生の受入れなどで交流を深めて来ました。
本来は河北外国語学院の学生たちを招へいする予定でしたが、コロナの収束の目途が立っていないため、オンライン形式での実施に至りました。交流会には本校デジタルアニメ学科の学生10名と、河北外語学院の学生10名が参加し、その他今回の交流テーマに興味を持っている複数の学生たちも見学者として加わりました。
初日は両校の校長による開会式の挨拶の後、5日間の交流スケジュールや両校学生たちへの作品制作課題の説明を実施しました。
2日目は日本の手描きアニメについて、本校デジタルアニメ学科土居学科長による実演を交えた講義を行いました。河北外国語学院の学生たちからはたくさんの質問がありました。アニメ専攻ではない見学者からも非常に分かりやすい説明だったとの感想が聞かれました。
3日目は、株式会社グラフィニカ京都スタジオの小宮代表による本社新宿スタジオを含む五つのスタジオ内部の紹介と、実例を用いたアニメ制作におけるカメラワークに関するセミナーがありました。
4日目は両校の学生たちが制作した作品の発表会がありました。河北外国語学院の学生たちは現在人類が直面している問題を題材にした3作品、■自閉症の子供を描いた「星の子供」、■平和を謳歌する「戦場の音」、■地球環境を守る「太陽の下の緑」。本校の学生たちは日本の伝統的なアニメ、■狐の妖精と高校生の出会いを描いた「夏の夜空・君の隣」、■ガンガルプラモデルの転売屋と戦う「RESELLER HUNTER」、■死者を復活させたことによる魔女裁判を描いた「ネクロの花嫁」の3作品を発表しました。発表後、両校の学生による、優秀作品投票を行いました。優秀作品に選ばれたのは「戦場の音」と「夏の夜空・君の隣」でした。
最終日は投票により選ばれた2作品の再上映と、今回の交流会に参加した学生たちの交流会への感想発表および土居学科長による総評を行いました。河北外国語学院の学生作品には「言葉はないが、絵と音で作者が伝えたいことを観衆に伝えている点が非常に良かった」との評価があり、神戸電子専門学校の学生作品については、作画はもちろん、学科を超えたコラボレーションにより、アフレコやBGMの制作も全部学生による完璧な作品に仕上がっている点が高い評価を得ました。今後、コロナが収束し、自由に行き来できるようになりましたら、是非、アニメの本場である日本で日本の学生たちとチームを組んで作品制作をしてみたいとの意見も多数ありました。
日本のアニメ制作をテーマとした今回の交流会は、両校の交流を深め、お互いの友好関係を強化することと、日本のアニメ文化を海外に広めることに繋がったと思います。最後に今回の交流会の実施に多大な支援をくださったJSTに感謝いたします。また、次回には対面でのプログラムが実施できることを心から願っています。