2021年度 活動レポート 第105号:山口大学

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第105号 (代替オンライン)

リモートセンシングと人工知能による先端情報処理技術に関する学習と体験

山口大学からの報告

 この度、JST国際青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)の支援を受け、2022年2月17日から3月3日までの間、部局間協定を締結しているマレーシア・トン・フセイン・オン大学(UTHM)の学部生・大学院生6名を迎えてオンライン研究交流会を行いました。AIデバイス開発キットを用いて、衛星リモートセンシング技術と人工知能技術を学習・体験するとともに、それらの技術がどのように応用できるかを共に考える機会を提供することができました。

 2月17日にはさくらサイエンスプログラムや両大学の紹介に続いて、参加者全員が自己紹介し、アイスブレーキングを行いました。これにより、参加者の不安や緊張がほぐれ、以降の活動がスムースになったのではないかと考えています。その後、JAXAと山口大学衛星リモートセンシング研究センター所属の佐村俊和准教授から、JAXAの紹介並びに衛星リモートセンシング技術に関する講演をいただきました。人工知能技術により精細化された衛星画像は参加者のインスピレーションを掻き立て、日本の高度な技術への関心を高めました。その後、AIデバイス開発キットのセットアップを行いました。

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佐村俊和准教授(JAXA・山口大学衛星リモートセンシング研究センター)の講演会の様子

 2月24日には山口大学大学院創成科学研究科のMohd Anuaruddin Bin Ahmadon助教よりAIデバイス開発キットとディープラーニングを用いた衛星リモートセンシング画像を分類する実習を指導していただきました。その後、AIデバイス開発キットとディープラーニングを活用したアイディアソンを行いました。ネットワークのトラブルにより、実習が中断する場面もありましたが、学生の学習意欲とMohd Anuaruddin Bin Ahmadon助教の献身的なご対応により、参加者全員がすべての課題をこなすことができました。対面の活動ではいつも時間に追われていましたが、時間にゆとりのあるオンラインの活動では、学生がそれぞれのペースで課題に取り組むことができたという点にメリットを感じました。AIデバイス開発キットを用いた実習は、人工知能技術に対する興味や学習意欲、そして想像力を大いに高めました。

活動レポート写真2
AIデバイス開発キットとディープラーニングを用いた衛星リモートセンシングの画像を分類する実習の様子
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 2月25日~3月2日には学生はそれぞれのアイディアをブラッシュアップし、3月3日にその成果発表会を行いました。教員をファシリテータとした学生同士の討論により、互いに刺激を受け、学生の視野が広がりました。

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成果報告会の様子

 参加学生の報告書を見る限り好評だったと思われます。複数名の参加学生が山口大学への留学を希望し、また山口大学のTA学生がUTHMに関心をもつようになりました。これらのことから、本事業が学生に与えた影響は極めて大きいといえます。