2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第097号 (代替オンライン)
大学キャンパスのカーボンニュートラルに関する日中学生の共同ワークショップ
東京大学からの報告
2022年2月14日~18日の日程で、東京大学と中国5大学(同済大学、浙江大学、中国石油大学(華東)、桂林電子科技大学、温州肯恩大学)からの合計21名が本オンラインプログラムに参加しました。本プログラムは講師によるレクチャー、学生団体との交流とグループディスカッションによって構成されました。
【レクチャーシリーズ】
レクチャーでは、日本から3名、中国から3名の大学教員の方々に大学キャンパスのカーボンニュートラルに関してご講演いただきました。日中のキャンパス省エネルギーの最新事例(改修・新築建物)や、各大学の特徴的な取り組み(附属学校を巻き込んだサステイナブル教育、省エネ促進制度、グリーンキャンパス開発)が紹介され、サステイナビリティを考える上でのフレームワークとしてライフサイクルアセスメントの専門家の先生にもご講演いただきました。多様な視点からのレクチャーは学生のグループディスカッションにも大いに役立ちました。
【学生団体との交流】
東京大学にてキャンパスのサステイナビリティを向上することを目的に活動しているTSCP学生委員会が取り組みを紹介してくれました。SDGsの学生意識調査から建物の省エネを促進するためのデータ分析、さらには学内の他団体との連合の設立など、幅広い活動を紹介いただきました。中国の各大学からの参加学生もこの活動に非常に興味を持ち、学生同士の今後の交流も約束がなされていました。
【グループディスカッション】
参加学生を4グループ(1グループあたり3~5人)に分け、まずレクチャーで得た大学の二酸化炭素排出の現状を分析したり、文献調査で得られた課題を議論したりしました。基礎的なディスカッションの後に、参加学生が所属する大学においてカーボンニュートラルを達成するためのアイデアを議論しました。グループディスカッションは実施期間の5日間、毎日設けられ、中間発表を経て行われた最終発表では各グループが各自の意見をもってプレゼンテーションしました。
初日と最終日はspatial chatを用いた懇親会も行われました。Zoomで行われたレクチャーやグループディスカッションとは異なる雰囲気で、参加者同士の話が盛り上がりました。
学生同士の交流に加え、教員間でも大学キャンパスの脱炭素に関して情報共有・議論を引き続き進める約束がなされ、充実したオンラインプログラムとなりました。コロナ禍で交流の機会を限られていましたが、このような場を与えてくださったJSTさくらサイエンスプログラムの皆様にはこの場を借りて感謝申し上げます。