2021年度 活動レポート 第39号:神戸情報大学院大学

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第039号 (オンライン)

「医療分野でのICT利活用」に関するオンライン交流

神戸情報大学院大学からの報告

 この度、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、2021年11月24日から12月22日までの毎週水曜日、合計5回にわたって、中国の安徽中医薬大学医薬情報エンジニアリング学院の学部生・大学院生26名と神戸情報大学院大学情報技術研究科の大学院生9名がオンライン交流を行いました。

 今回は、テーマとして「医療分野でのICT利活用について」が設定され、グローバルな視点から、ヘルスケア・医療分野でのICT利活用について意見が交わされました。

 11月24日の初回は、安徽中医薬大学彭学長と神戸情報大学院大学内藤副学長による開会のあいさつ、プログラム全体のガイダンスが行われた後、神戸情報大学院大学の大寺准教授による講演でご自身の研究室で行われてきた医療ICTに関する研究を紹介しました。大寺准教授は画像処理の専門家なので、最新の画像処理技術による医療支援の研究が報告され、中国側の教員・学生たちも興味深く聴講されていたようです。

学院長による開会挨拶

 12月1日の2回目では、安徽中医薬大学の教員と学生による研究報告が行われました。ディープラーニングによる胸部X線の品質管理アルゴリズム、機械学習を用いた漢方薬の選別方法など、最先端のAI技術を活用した研究が複数件報告され、日本側の学生たちも中国のIT技術の活用の進展に驚いていました。

日本側会場の様子

 12月8日の3回目では、神戸情報大学院大学の平石教授による講演で、本学の特色である探究実践教育のコンセプトを説明し、ご自身の研究室で実際に行われた探究実践の事例が紹介されました。日本の大学院生によって語られる研究の進め方や研究に対する考え方などを、中国側の学生と教員は興味深く聞いている様子でした。

中国側会場の様子

 12月15日の4回目と12月22日の最終回では、2回にわたって、グループディスカッションと共同研究調査を行いました。両大学の学生が混じり合ったグループを3つに編成し、少人数でのディスカッションを通じて日中両国が直面している医療関連の問題とICT技術を活用できる解決策について意見交換を行いました。そして、最後にそれぞれのグループにこれまでの意見交換と調査の結果について発表してもらいました。

 全日程を通じて有意義な研究に関する交流や共同作業が行われて、今後の両大学の更なる交流の基礎がしっかり築かれました。

 最後になりますが、このような貴重な機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」および関係者の皆様に心から御礼を申し上げます。

グループディスカッションの様子