2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第023号 (代替オンライン)
健康長寿世界一を目指して
静岡県からの報告
静岡県では、インドネシア西ジャワ州政府の協力を得て、西ジャワ州から選抜された高校生20名を対象としたオンライン研究室訪問を実施しました。西ジャワ州政府とは、平成29年11月に「人材育成及び経済分野での協力推進に係る覚書」を締結し、交流を推進しています。
本プログラムでは、本県の特徴の一つである「健康長寿」をはじめ、「健康・医療」分野やそれを支える「ものづくり」に係る最新の研究や技術、取組についての理解を深めてもらうことにより、県内高等教育機関の魅力を伝え、本県への留学意識の喚起を図ることを目的として、2日間に渡り大学や研究施設をオンライン訪問しました。また、静岡への留学に興味を持ってもらうため、(公社)ふじのくに地域・大学コンソーシアムによる本県を紹介する時間も設けました。
初日(12月14日)は、静岡県立大学薬学部、国立遺伝学研究所をオンライン訪問しました。静岡県立大学薬学部では、新薬開発研究における初期の探索である「薬の種」を探す研究、そして新薬研究開発で探した「薬の種」が新薬として完成するまでの工程順を追って説明しました。国立遺伝学研究所では、最新の遺伝学研究および医療への応用についての研究紹介を行いました。また、実際に日本での留学や就職を経験している(公社) ふじのくに地域・大学コンソーシアムの職員による日本への留学に係る講義を実施しました。
2日目(12月15日)は、静岡大学工学部、浜松医科大学医学部をオンライン訪問しました。静岡大学工学部では、工学部における医療関連のものづくりをテーマに、光化学反応を利用したがん治療の基礎研究紹介を行いました。浜松医科大学医学部では、光・電子関連技術等の医療機器への応用や光学を利用した「ものづくり技術」と「医療・医学」との融合に関する研究紹介を行いました。生徒たちは、特に企業との医療機器共同開発プロジェクトに関する説明を熱心に聞いていました。また、研究紹介終了後には修了式を行いました。西ジャワ州知事夫人からは、「さくらサイエンスプログラムの機会を使って夢を叶えてください。」というメッセージをいただきました。
コロナ禍におけるオンラインを活用した国際交流を実施するに当たっては、できるだけ生徒たちに対面と同じ経験をしてもらいたいという想いから、事前に撮影・編集をした研究室の動画を放映し、臨場感ある体験をしてもらうことを心掛けました。
本プログラムの実施に当たっては、西ジャワ州政府や県内の受入れ機関の温かい御支援により、本県高等教育機関等の高い教育・研究力を発信するとともに、日本や本県への留学に対する関心を高められたと思います。協力機関の皆様に改めてお礼を申し上げるとともに、引き続き西ジャワ州との交流を推進して参りたいと思います。