2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第020号 (代替オンライン)
ペルー、マレーシア、フィリピン、台湾の大学と国際オータムスクールを開催
広島大学生物生産学部からの報告
広島大学生物生産学部では、さくらサイエンスプログラム支援のもと2021年10月14日~11月3日の期間に国際オータムスクールを開催しました。今年度は、国立サンマルコス大学(ペルー)、スルタン・ザイナル・アビジン大学(マレーシア)、サンカルロス大学(フィリピン)、国立嘉義大学(台湾)の4校が参加されました。
2008年度から毎年継続してきた行事が、昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大により計画が延期され、今年度(2021)も開催が危ぶまれましたが、オンライン実施を初めて試み、13回目を開催する運びとなりました。
「持続可能な開発目標(SDGs)達成のための学生国際オータムスクール」をテーマに、国際交流の活性化、また共同研究始動の機会としました。
1日目はオリエンテーションを開催し、本学のホスト教員と参加大学教員の自己紹介や留学説明会を行いました。本学で学んでいる国費・私費留学生の代表各1名がプレゼンテーションを行い、学生の立場から広島という地や生活環境についても説明し、質疑応答では参加者との活発な交流がありました。
2日目は国際シンポジウムを開催し、参加大学の教員5名および本学教員1名が、各国におけるSDGsを達成するための取り組みや、どのように貢献し、課題は何かなどについて発表。質疑応答を通して議論を深めました。
この2日間以外にも2つのオンラインプログラムワークを開催しました。10月22日に、ペルーの国立サンマルコス大学と「経済的な海洋資源の遺伝学とバイオテクノロジー」を実施し、日本とペルーの商業的に重要な海洋資源の生物学を理解するための遺伝的手法の使用について議論しました。また11月3日には、台湾の国立嘉義大学と「瀬戸内海および豊後水道に生息する甲殻類の種同定」を実施し、練習船豊潮丸での研究航海中に採捕される甲殻類を、オンライン会議システムを利用して同時に観察し、あらかじめ両者が手元に準備した図鑑類を活用して観察・同定をしました。双方の大学には甲殻類生物学の専門家を置き、両大学の学生に同時に指導をしました。
2つのプログラムワークではサイエンスを軸として学生の国際交流を深め、留学のモチベーション向上のみならず、実施教員を加えた共同研究の発展に大きく貢献できました。今年度はオンラインでの開催ではありましたが、より多くの参加者を迎え実りある時間を共有し、無事オータムスクールを終えました。