2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第017号 (代替オンライン)
大連理工大学-埼玉大学 第2回ジョイントセミナーおよびさくらサイエンスオンライン交流
埼玉大学 理工学研究科 環境社会基盤国際コースからの報告
今回のオンラインプログラムは、2020年度第2回募集で採択されたさくらサインエンスの科学技術交流の準備段階として、土木分野における技術発展の最先端についての講座とジョイントセミナーを実施することで科学技術交流の基礎を作り、交流をスムーズに実行することを目的として行われた。
まず、11月24日9:30(日本時間)から開会式が行われた。はじめに埼玉大学の松本教授(FSO Head)から埼玉大学環境社会基盤国際コースの歴史や現状を紹介した後、大連理工大学のNing教授(建設工学部副部長)から大連理工大学建設工学部の紹介が、Cong教授(国際室長)からは大連理工大学の対外交流と国際活動の紹介があった。最後に、埼玉大学名誉教授・大連理工大学客員教授の睦好先生から、今回の交流と今後の双方の交流に期待を寄せる挨拶があった。
ジョイントセミナーでは,24日午後、25日午前と26日午前の3つのセッションで,構造材料、水理環境、地盤工学、地震防災、交通計画各分野で埼玉大学教員6名、大連理工大学教員6名、合計12件の研究発表があった。それぞれの分野で、双方の研究内容に対する理解を深め合い、活発な質疑応答がなされた。
11月26日の午後にはオンライン交流会を実施した。オンライン交流会の冒頭、AIに関するミニ講義として、党からAIに関する基礎的な知識を説明し、土木工学分野における最新の動向と活用方法を紹介した。次に、免震ゴム支承の最新技術について、川金コアテック社から設計実務経験が豊富なLin様を迎えて1時間の特別講座を実施した。特別講義では、大連理工大学側から20名を超える学生が参加し、遠隔で聴講した。
最後に、大連の会場と埼玉大学の構造実験室オンラインでつなぎ、実験室の「クラウド見学」として、リアルタイムで構造実験室を紹介した。また、現在実施中の「新しい材料で作る次世代免震装置の開発」について、埼玉大学の学部生が実験の紹介とオンラインライブ実験を実施した。
参加者の皆さんが、新しい材料が伸びる様子を関心と興味を持って見ている様子がカメラを通して感じられた。埼玉大学側からも大学院生2名(留学生)が参加したほか、大連理工大学の参加者は学部生28名にのぼり、当初の計画よりも多くの学生に対してオンライン交流を実施することができた。大連理工大学とは今後も研究や教育を共同で展開していくことを計画している。今はコロナ禍で実際に学生を迎えたり送ったりすることは難しい状況にあるが、本プログラムを通して交流を継続できたことは大変有意義であった。