2019年度 活動レポート 第3グループ:東海大学附属高輪台高校でワークショップ「貿易ゲーム」に大興奮

さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第3グループ

東海大学附属高輪台高校でワークショップ「貿易ゲーム」に大興奮

第3グループ(インド、フィリピン、ラオス、カンボジア、モンゴル)の高校生と引率者の合計120名が来日しました。5月20日(月)午後は、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)の東海大学附属高輪台高等学校(東京都港区)を訪問し、同校生徒の皆さんとの有意義で多彩な交流を展開しました。

緊張気味で体育館に着席した一行を迎えてくれたのは、全日本吹奏楽コンクール金賞の実力をもつ吹奏楽部の演奏でした。会場いっぱいに響き渡るディープパープルメドレーなど、ハートフルで、かつ迫力満点のサウンドが一気に全員の心を打ち抜きました。

メインイベントとして企画されていたワークショップでは、日本の高校生とアジアの高校生混成で5〜6人ずつ、合計33チームを作り、「貿易ゲーム」に挑みました。「貿易ゲーム」は各チームを国家に見立て、富を築くことを競い合う貿易のシミュレーションゲームです。

各国家には、あらかじめ「資源(紙)」、「技術(はさみ・定規・コンパスなどの道具)」が与えられていますが、その数は平等ではありません。「資源が豊富でも、技術が追いつかない国」、「技術が豊富にあるのに、資源が乏しい国」、「資源、技術どちらも豊富にある国」・・・。各国家は、与えられた状況の中で何とか工夫して「製品(規定の大きさに整えられた三角形や四角形、円形などの紙の切り抜き)」を生産し、それによって金銭を獲得していきます。

ゲームが開始された直後は、各チームとも目の前の「資源(紙)」や「技術(鉛筆、はさみ・定規・コンパスなどの道具)」を前に呆然としている様子が目立っていたため、ハラハラしながらその状況を見守っていたのですが、時間の経過とともに空気は一変しました。質の良い「製品」を生産するために不足している「資源」や「技術」を求めて、あちらこちらの「国家(チーム)」でトレードの交渉が始まり、また、より効率良く「製品」を生産するための方法を話し合い、「交渉役」「生産役」それぞれのグループ内での役割分担も明確になっていったのです。これはまさしく、世界の縮図とも言えるものかもしれません。

「富を築く」という一つの目的に向かって、国籍の垣根を越えて時間いっぱいまでお互いに協力し合いながら真剣に熱中していく高校生の姿には、本当に目を見張るものがありました。

今回の交流によって育まれた絆が、これから時間をかけて、もっともっと大きく成長していくことが期待できそうですね!