2019年度活動レポート(一般公募コース)第443号
先端電子材料・デバイス設計技術体験活動を通じた
バンガバンドゥ・シェイク・ムジブル・ラフマン理工大学学生との交流
岡山大学大学院自然科学研究科からの報告
さくらサイエンスプログラムにより、2020年2月17日~2月23日の1週間、学術交流協定校であるバングラデシュのバンガバンドゥ・シェイク・ムジブル・ラフマン理工大学(BSMRSTU)から5名(大学院生4名、引率教員1名)が来日・滞在し、当研究科(工学部電気通信系学科)において計算機シミュレーションを用いた材料・デバイス設計技術体験、ならびに関連分野の研究室訪問を実施しました。我が国の大学における先端研究の一旦を体験してもらいながら、日本人学生ならびに岡山大学内の他の留学生らとの国際交流もはかりました。
BSMRSTUは、バングラデシュ建国の父バンガバンドゥ・シェイク・ムジブル・ラーマン生誕の地に、彼の名前で2001年に設立された公立大学です。2011年の国家構想デジタル・バングラデシュ・ビジョン2021計画にそって科学技術分野の研究と技術革新発展に大きな役割を果たす人材育成を目的としています。設立から拡大し続け、現在では7つの学部と3つのInstituteから構成されています。BSMRSTUと岡山大学大学院自然科学研究科は、本年度に学術交流協定を締結したばかりですが、博士後期課程に留学している学生もすでにおり、今後、研究教育の両面で活発な交流が期待されています。
受入れ先のマルチスケールデバイス設計学研究室には、前述のBSMRSTUからの博士後期課程留学生も在籍しており、その学生、ならびに当研究室所属の日本人学生らの協力のもと、現代のデバイス設計には欠かせないCAE(Computer-Aided Engineering)技術の一端を、実際の設計実践例を通して体験してもらうことを目的とし、下記のような内容の実習を行いました。
また、岡山大学の電気通信系分野の研究室で実施されている先端研究プロジェクトに関する説明会・見学会に参加し、関連分野の実際の研究風景・学生達の活動の様子などを体感してもらいました。訪問見学を実施した研究グループは下記の通りです。
さらに、受入研究グループを中心とする教員・大学院生による技術指導を通して、また、懇親会や岡山市内見学を通して、多くの日本人学生との学術および文化交流の機会を設けました。
プログラム最終日には、受入学生が期間中の研究プロジェクトの達成状況・成果と見学した研究室の研究の概要についてプレゼンテーションし、今回の短期訪問で招へい学生たちが得た知識や感想をそれぞれ披露してもらい、今後の現地での研究活動の展望も説明してもらいました。
最後に、このプログラムに参加した学生達を代表して、引率教員のProf. Shuzon Ali氏から、この素晴らしい機会が与えられたことに対する感謝のメールが届きました。「全参加者にとって、今回の体験は非常に有意義であり、日本への留学希望を強く持った」との内容でした。このような機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」、その他協力スタッフに心からお礼を申し上げます。