2019年度活動レポート(一般公募コース)第431号
中国理工系大学院生による先進電解加工技術の体験プログラム
東京農工大学大学院工学府からの報告
さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、2020年1月12日から18日の7日間、中国の2大学、広東工業大学および大連理工大学の大学院生15名が引率教員2名と一緒に、本学の「中国理工系大学院生による先進電解加工技術の体験プログラム」に参加しました。本プログラムは、両大学から選抜された若い次世代研究者によるSIP研究成果の体験により、SIP研究成果のアピール、日本と中国の若者同士の学術と文化交流の促進、近い将来の両大学の学生の再来日や本学または他大学への進学の意欲向上を実現することを目的としています。
初日
日程および生活上の注意事項を含め、オリエンテーションを行いました。
2日目
プログラムの目的や概要、見学や体験時の安全事項の説明、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の概要説明、研究成果紹介、質疑応答を行いました。
3日目
SIP共同実施先の東京大学の研究室および関連施設を見学し、活発なディスカッションを行いました。
4日目
外部有識者を招き、生産加工におけるシミュレーション技術の歴史、基礎、最新動向に関する特別講演会を実施しました。また、本学におけるSIP成果実演、研究設備紹介、実験室見学により、日本の先進電解加工技術をアピールしました。
5日目
本学を含め、3大学のグループの研究内容および成果の交流のため、日中の学生同士による研究発表会を開催し、積極的な質疑応答と活発なディスカッションを行いました。また、本学のものづくり創造工学センターの見学を実施しました。なお、交流・情報交換会を通じて、日中両国の学生交流は一層深まりました。
6日目
SIP共同実施先の静岡理工科大学の関連施設を見学し、研究者や学生との交流を行い、世界初の5軸電解加工機の実加工を体験してもらいました。
7日目
本学の学生が両大学の招へいメンバーをそれぞれ、羽田空港および成田空港まで見送り、招へい学生および引率教員の安全帰国の最終確認を行いました。
本プログラムを通じて、先進電解加工技術体験の実施のみではなく、学生同士の交流によってお互いに刺激しあい、日中両国の将来を担う若者の間の交流ルートを築き上げました。広東工業大学と大連理工大学の参加学生から、本プログラムの参加で、先端加工技術の体験、日本人学生との交流や日本文化の体験により、日本社会に対する理解および親近感が一層強くなったとの感想が述べられました。また、日本人学生からも、中国の大学院生の活発な発想と実行力に感銘し、刺激を受けたとの感想が寄せられました。
最後に、貴重な機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」に厚くお礼を申し上げます。