2019年度活動レポート(一般公募コース)第426号
歯科材料でつなぐアジアの医療科学
鹿児島大学からの報告
鹿児島大学歯学部は、2020年1月20日~1月25日の6日間において、「さくらサイエンスプログラム」の支援により、部局間学術交流協定校である台湾・高雄医科大学から、歯学部学生(男性5名、女性1名)の訪問を受け入れました。
本学部と台湾・高雄医科大学歯学部とは、部局間学術交流協定のもと例年、学生の相互交流を行っておりますが、今回はさくらサイエンスの支援のもと、台湾の学生に対して本学歯学部での講義・実習への参加、本学大学病院の見学、歯科材料・機器の開発・製造販売を行うグローバル企業の見学など、多岐に渡る密度の濃いプログラムが実施可能となりました。
本学歯学部での講義・実習では、本学歯学部生と肩を並べて参加してもらい、聴講だけでなく、グループワークを実施するなど、学生間での英語による活発なコミュニケーションがはかられました。歯科の学業だけにとどまらず、お互いの趣味や、日本の好きなこと・嫌いなことなどを語り合い、相互理解を深めました。
本学大学病院の見学では歯周病科、矯正歯科、口腔外科の外来等で診療の見学を行い、講義・実習だけでは学ぶことができない、実際の診療の現場における台湾と日本の歯科医療の類似点、相違点などを改めて認識しました。
また、大学を飛び出し、京都へ1泊2日の短期研修旅行も実施しました。京都においては歯科材料・機器の開発・製造販売を行うグローバル企業である、株式会社松風、株式会社モリタ製作所の2社を訪問しました。台湾には歯科材料の製造工場が存在せず、歯科材料の最先端の技術を見学し、体験実習を行うことは台湾の歯学部生にとっては未知の体験であり、歯科材料分野に対する理解を深めることで、日本の歯科・歯学に対する更なる興味を強めることが出来たように思われます。
帰国の前日には本学歯学部長をはじめ、学生教育、国際交流を推進する委員会の委員長も参加し、研修成果報告会及び意見交換会、修了式を実施しました。招へい者1人1人から本プログラムにおける学習成果の発表を行ってもらい、最後は歯学部長より修了証及びバッジが授与されました。これをもってプログラムが無事に終了し、本学歯学部と台湾・高雄医科大学歯学部との関係も、より濃いものにすることができました。
最後になりましたが、「さくらサイエンスプログラム」をはじめ、本事業の実施にあたりお世話になりました関係者の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。