2019年度活動レポート(一般公募コース)第385号
中国の若手教員と学生が対人支援ロボットシステム技術を体験
前橋工科大学からの報告
1.前橋工科大学における中国の常熟理工学院受入プログラムの目的について
前橋工科大学では、2019年11月24日(日)から11月30日(土)まで、さくらサイエンスプログラムの採択を受け、中国の常熟理工学院からの若い教員4名と学生4名を招へいし、対人支援ロボットシステムに関する体験と交流を行いました。
本プログラムは本学の対人支援ロボット研究および日本の科学技術を体験することによって中国の若い優れた教員と学生の日本への留学や研究等の交流を促進します。さらに、今回の交流プログラムを通して、日中両国の若い世代が両国の文化や歴史を共有することができ、本学の学生の英語・中国語の勉強意欲の向上や英語での交流意欲の促進も見込まれます。
2.実施内容について
来校初日には、星学長に挨拶し、大学の見学を行い、到着の翌日から本学の朱教授ならびに朱研究室の学生と共同で技術体験と交流プログラムを行いました。最終日には日本科学未来館の見学を行いました。
研究室での技術体験では、朱教授と朱研究室の学生が研究室で開発した車いす型ロボットの全方向移動およびパワーアシストの原理を紹介しました。
また、車いす型ロボットの制御パラメータを変更した後の性能変化を体験し、理論に基づいた実機の動きを体験することで、研究での理論の必要性と重要さを理解してもらえました。また、朱研究室で行っている外骨格ロボットやBMI (Brain Machine Interface)の研究も紹介しました。
技術体験後は、研究室の学生との交流プログラムを行い、日中両国の文化や科学技術について積極的な交流を行いました。また、同じ学科の他の研究室の教員からも紹介を受け、見学も行いました。様々な研究にふれることで、さらに日本の研究の雰囲気が伝わったようです。
最後は、常熟理工学院の教員と学生らは常熟理工学院および現在の研究内容を英語で朱研究室の学生に紹介しました。
交流事業を終えて、常熟理工学院の王先生はじめ、招へいした学生の方々より、滞在を終えてのメッセージ(英語)をいただきました。
王先生より
About the Visiting in Maebashi Institute of Technology
It is our great honor to have the chance to visit the Maebashi Institute of Technology in Japan and meet president Hoshi (Fig 1). In the days of the visit, we learned lots of things about robots, like an omnidirectional robot, exoskeleton, brain-machine interface and so on, from Professor Zhu and we also shared our research (Fig 2). For the same goal, we decided to make further cooperation.
Acknowledgements
We would like to thank the Japan-Asia Youth Exchange Program in Science (SAKURA Exchange Program in Science) administered by the Japan Science and Technology Agency for supporting our visit. We also show our great respect to Maebashi Institute of
Technology, Professor Zhu and his team for their warm reception and technical support.
前橋工科大学にて体験を終えて、常熟理工学院招へい者一同および前橋工科大学朱研究室引率者2人が東京へ移動し、日本科学未来館を見学しました。招へい者は科学未来館の常設展「計算機と自然、計算機の自然」に共感し、本学学生と共に楽しい時間を過ごしました。
3.今後の国際交流について
7日間の交流を経て、日中両国の融和を強く感じており、今回の活動に多大な支援を頂いたさくらサイエンスプログラムには深く感謝しています。
今回の交流活動を通して、招へい者の教員と学生たちが研究室の研究に大変興味を持ち、1名の教員が帰国後に直ぐJSPS(日本学術振興会)の外国人特別研究員(一般)のフェローシップを申請して獲得し、2020年6月から朱研究室で2年間の研究をする予定です。もう1名の教員は送出機関である常熟理工学院の助成金を申請しました。その助成が得られたら、朱研究室で1年間の研修を行う予定です。
また、学生たちの日本への留学の決意を強く感じました。今後は、特に交流を通じて留学を希望する優秀な学生を受け入れる枠組みを確立することも重要と考えています。