2019年度活動レポート(一般公募コース)第377号
カセサート大学との研究交流拡大に向けた熱流体研究体験インターンシップ
静岡大学学術院工学領域
本澤 政明さんからの報告
本プログラムでは、2019年12月4日~12月10日の日程でタイ王国のカセサート大学から大学院生8名・大学生2名・引率教員1名を静岡大学浜松キャンパスへ招へいしました。カセサート大学の当該研究室とは3年前より研究交流を続けており、昨年度は本学から学生と共にカセサート大学へ訪問し、カセサート大学の熱流体研究室の見学、工場見学、タイの文化体験をさせて頂きました。
今回の活動は、本学とカセサート大学の熱流体分野に関する研究交流のさらなる拡大を図る目的で、研究交流セミナー、本学の装置を用いた研究体験、国内他大学の関連研究室見学を実施しました。以下に、初日と最終日を除く12月5日~12月9日の実施内容と学生の様子を報告します。
12月5日
本学の熱流体関係研究室の見学・研究体験・大学院英語講義の体験受講・工学部長表敬訪問を行いました。研究体験では、本学の装置を用いて実際に実験・結果の分析をしてもらいました。実験内容の企画から実験方法・装置の説明も含め本学学生に行ってもらい、安全管理以外教員は口出しをしないスタンスで実施しましたが、本学学生と共に楽しそうに実験を行っており、実験後も英語でディスカッションをしておりました。非常に真剣な姿が印象的で、両大学学生の自主的な姿に逆に驚かされました。
12月6日
浜松のものづくり体験・文化体験として、ヤマハ発動機のバイク生産現場の見学、ヤマハピアノ工場の見学、NHKの大河ドラマでも有名になった龍潭寺の見学を行いました。ヤマハはタイでも有名で、興味深く見学しておりました。
12月7日
本学とカセサート大学学生で研究交流セミナーを行いました。セミナーの座長も学生に行ってもらいました。英語で初めて発表する学生も多くおり、始めは非常に緊張した面持ちで発表しておりましたが、時間が進むにつれ徐々に学生からの質問も増えてきて、議論も活発になりました。
12月8日
東京に移動し、東京の文化体験として東京オリンピックの新国立競技場、浅草へ行きました。新国立競技場は完成していたもののまだ周りの囲いは取れておりませでしたが、木材を基調とした美しい景観でした。また、途中に立ち寄った渋谷や秋葉原に強い関心を持っていた様子が面白い点でした。
12月9日
東京理科大学理工学部(野田キャンパス)を訪問しました。熱流体関連の研究室を見学させて頂き、研究セミナーも行いました。東京理科大学には大型の流路があり、非常に興味深い様子で見学しておりました。
今回のプログラムを通じて、本学の英語が苦手な学生も積極的に交流を図るようになりましたが、カセサート大学でも同様にほとんど英語を話さない学生が積極的に話すようになったようで、引率教員の方も喜ばれておりました。また、招へいした学部学生1名はこのプログラムの体験から大学院への進学を決めたいう報告も頂きました。以上のように、本学とカセサート大学の研究交流の拡大のみならず、学生教育の面からも非常に意義深いプログラムとなりました。最後に、さくらサイエンスプログラムならびにご協力を頂いた関係者の皆様にこの場をお借りして、厚くお礼申し上げます。