2019年度活動レポート(一般公募コース)第345号 (Cコース)
ベトナムの医療従事者が「感染症」「安全管理」「バイオセキュリティ」を学ぶ
帝京大学アジア国際感染症制御研究所からの報告
帝京大学アジア国際感染症制御研究所(ADC研)は、さくらサイエンスプログラムの支援により、2019年10月28日~11月6日までの10日間研修プログラムを実施しました。ハノイ国立小児病院から医師2名、研究者1名、ハノイ医科大学から医師1名、ベトナム国家大学ハノイ校から薬剤師1名、ホーチミン第一小児病院から医師3名の計8名の医療従事者を招へいし、「感染症」「安全管理」「バイオセキュリティ」の3つをテーマに日越の違いを中心に研修を行い、交流を深めました。
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帝京大学医学部附属病院安全管理部での「医療安全」に関する講習会では、附属病院安全管理部部長による講習および現場スタッフとの意見交換を行い、それぞれの病院での安全管理に対する考え方について議論しました。帝京大学での安全管理の徹底、考え方に皆さん驚いていました。
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大学附属病院では、小児科、ME部、薬剤部の見学、感染制御部の病院内ラウンドに同行するなど精力的に研修を実施しました。今回の招へい者は、小児科の医師が5名いたため、皆さん自国の治療方法、病院内の環境や安全に対する考え方の違いについて熱心に質問をされていました。
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最新のウイルスや細菌検査技術の実習体験をADC研で行いました。普段、研究は行っていない招へい者が多く、研究機器や設備に驚かれていました。
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大学では、大学院衛生学公衆衛生学、医学部微生物学講座、薬学部の先生方に講習を行って頂き、さらに薬学部の実習、医療技術学部救命士コースの実習を実際に見学して頂きました。
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さらに今回は3学部1学年共通科目「世界に羽ばたく医療人」の英語でのグループディスカッションで、ファシリテーターをしていただきました。招へい者それぞれにまず自己紹介をして頂き、その後、ベトナムでの感染症事情や専門分野の医療をテーマにした学生とのグループディスカッションに加わって頂き、実際の授業への参加を体験。本学の教員だけでなく、学生との交流も深めました。
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また、今年特筆すべき事として、医学部シミュレーションセンターでアメリカ心臓協会(AHA)による心肺蘇生シミュレーション講習を開催し、終了後にテストを受け全員がAHA受講証を得ることができたことです。
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ADCと連携している結核研究所(東京都清瀬市)および聖路加国際大学(東京都中央区)への訪問も行いました。
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最終日は、招へい者の皆さんに印象に残ったことや今後の仕事に生かせることなどについて話し合いながら、歓送会が行われました。お忙しい中、附属病院や大学でご協力いただいた多くの教職員の方にご参加頂き、招へい者の熱い思いが伝わったことを感じました。
10日間という非常に短い期間でしたが、本プログラムを通して、帝京大学が実施している医療安全や感染症制御に関して理解を深めてもらうことができたと思います。自国との違いを感じ、熱心に質疑して下さる姿に我々も非常に学ぶことが多い10日間となりました。これを機に今後もさらなる連携を深め、国際共同研究、人的交流などの進展に繋がることを期待しています。
最後にこのような貴重な機会をいただけたことに、さくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に深く感謝申し上げます。