2019年度活動レポート(一般公募コース)第317号
厦門理工学院の学生が東京都市大学で最先端電子情報通信技術を体験
東京都市大学からの報告
2019年11月20日から11月29日までの期間で、さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、東京都市大学に中国・厦門理工学院から学生10名を招へいし、「最先端電子情報通信技術体験を通じた国際的学生交流」をテーマとした国際交流活動を実施しました。当初は10月に実施する予定でしたが、来日直前の台風19号で受け入れ大学が被災したため、日程変更の実施となりました。
今回の交流活動では、本学の教育・実験・研究施設の見学をはじめ、工学部 電気電子通信工学科と知識工学部知能情報工学科で短期研修を行いました。両学科の研究室にて、工学技術の議論や課題実験・演習、本学学生との交流、科学技術施設見学などを実施し、最終日には、研修の成果発表会と修了式を行いました。
各研究室の実習研修では、最先端集積回路の設計と応用技術、最先端の半導体デバイス開発製造技術、及び最先端コンピュータネットワークの構築と応用技術の実践体験を主軸とした研究交流活動を行いました。課題解決では、基礎と基本を理解した上で、実際に体験をしたので、より理解度が深まったことがとても印象的でした。今回の研修を経て、本学の大学院に強い関心を示す学生も生まれるなど、両校の親交をさらに深める交流活動となりました。
ガイダンスと本学キャンパスツアー
本学へ来校の初日には、プログラムのガイダンスと本学のキャンパスツアーを行いました。
研究室の実習
参加者が各研究室で日本人学生と議論したりして、課題解決に一生懸命に取り組みました。実りの多い実習時間を過ごし、参加者とお互いに貴重な経験を共有しました。
日本科学未来館見学
11/23日(土)、参加者と本学の引率学生が「日本科学未来館」を見学し、日本の最先端の科学技術に広く触れました。施設内の展示物を熱心に体験したり見学していました。午後は浅草、東京スカイツリーなど近代都市・東京を見学し、日本の街並みや人々そして文化への理解を深めました。
ワークショップ発表会と修了式
大学での最終日は、参加者による成果発表のワークショップを行いました。その後の修了式で参加者全員に修了証が授与されました。
短い滞在期間ではありましたが、日本の大学の理工学教育現場、研究室の日常について、中国からの学生が体験することができました。「日本人学生と一緒にプロジェクト解決に取り組み、貴重な経験ができて、とても良かった」と多くの参加者が言っていました。また、日本科学未来館の見学、東京都内の見学では、日本人学生との交流を兼ねることによる日本文化の体験など、技術・文化、そして人の交流により大変有意義なプログラムを実施することができました。本学の学生にとっても、同年代の他国の学生と交流することを経験し、お互いの国の生活、文化、経済の話をすることができ、視野を広げることができたと思われます。また、参加者のアンケートをみても、全員が今回のプログラムに対して「非常に満足」と答えていました。将来は日本の大学院に進学したいという学生がほとんどで、非常に充実したプログラムであったことがわかりました。
台風19号による被災で、大学の施設使用が制限される中、当初計画していた来日の日程変更も余儀なくされましたが、JST事務局、東京都市大学国際部及び厦門理工学院の皆様の多大なご尽力により、無事に実施できたことは大変うれしく思うと同時に、関係者の方々に御礼申し上げます。
日本へ出発前日の突然の予定変更で、参加者の学生も戸惑っていたが、皆さんも理解していただき、最後に「日本の大学で研修出来て良かった」との言葉をいただいた時、本当にほっとしました。このような貴重な国際交流の機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」に心より感謝申し上げます。また、このプロジェクトにご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。