2019年度 活動レポート 第297号:サレジオ工業高等専門学校

2019年度活動レポート(一般公募コース)第297号

「高専」で技術と人を考える
-フィリピン・タイ・日本トライアングル交流-

サレジオ工業高等専門学校からの報告

サレジオ工業高等専門学校(東京都町田市)〈以下「サレジオ高専」〉では、「さくらサイエンスプログラム」のご支援のもと、Don Bosco Technical College (Mandaluyong, Philippines)よりフィリピン人学生10名、Thai-Nichi Institute of Technology (Bangkok, Thailand)よりタイ人学生2名を、2019年11月17日(日)から11月23日(土)までの7日間招へいし、充実した国際交流プログラムを実施することができました。

フィリピン・タイ・日本の若きエンジニアたちが国籍・文化背景の垣根を越えて互いを刺激し合った濃密な7日間は、短期間ながら多文化共生社会を具現化した時間と言え、参加者にとっては今後をグローバルな視点で生きていく示唆を得られる機会になったのではと思われます。

本年度プログラムのハイライトを下に紹介いたします。

ア)テーマ:「サレジオ高専の研究」

内容:4学科(デザイン・電気工学・機械電子工学・情報工学)研究室訪問

小規模ながら先進技術の開発成果等を内外に数多く発表している「高専」における研究を実地にて学んでもらいました。

「もっと知りたい!」

イ)テーマ:「技術と環境を考える」

内容:専攻科英語討論授業参加

今後日本人がアジアという枠組みの中で共生・協働するためのコミュニケーションツールとしての英語の有用性を、フィリピン・タイの学生とのインターアクションを通じて確認しました。

「世界の環境問題を我々の手で何とかしたい!」
「発表でも熱く語ります」

ウ)テーマ:「サレジオ高専の教育・課外活動」

内容:課外活動(剣道部)体験

教育の一環である日本の学校部活動について、剣道部を例として紹介しました。

「無礼者!」

エ)テーマ:「日本の伝統工芸」・「伝統的日本文化」

内容:「染め・織り」体験・着付体験講座

最先端技術において名を馳せる日本ですが、その背後には、熟練の技の蓄積や、伝統を重んじる精神性があることを理解してもらいました。

「個性あふれる藍染め作品」

オ)テーマ:「日本の最先端技術」

内容:日本科学未来館見学

最先端技術を最先端施設にて見学しました。日本人学生と共に意見交換をしながら能動的に学んでもらいました。

カ)テーマ:「研修総括」

内容:ミニシンポジウム・プレゼンテーション

知識が断片的となり記憶の彼方に放置されないよう、締めくくりとしてミニシンポジウムを開催し、全員に発表してもらいました。

本プログラムは、相模原市との連携により、7日間という限られた時間を有効に活用し内容の充実を図ることができました。相模原市の関係者の皆様に謝意を表します。

また、「『高専』で技術と人を考える」というテーマを掲げ、多文化共生世界を生きる若きエンジニア」のために企画した本交流活動を可能にし、成功に導いてくださった「さくらサイエンスプログラム」に衷心より感謝申し上げる次第です。