2019年度活動レポート(一般公募コース)第288号
アジア協定校との看護学教育連携と世界で活躍するヘルスサイエンティストの育成
岡山大学からの報告
2019年11月12日から11月15日さくらサイエンスプログラム「科学技術研修コース」によりタイ王国のシーマハサラカム看護大学から学部生6名と引率教員を招へいしました。
タイを深夜に出発し、早朝、関西国際空港に到着。その後、はるか、のぞみを乗り継ぎ、お昼前に岡山大学保健学科に到着。本学の教員と学生で出迎え、歓迎式を行いました。機内泊で早朝着とは思えぬほど、高揚感が感じられ、自己紹介では、岡山大学で学びたいことや楽しみにしていることなど、わくわくした様子で、笑顔いっぱいに話してくれました。
キャンパスツアー(津島キャンパス、鹿田キャンパス)を通して、岡山大学を紹介し、本研修を少しでも学びの深いものにするため、日本の医療制度や日本の看護について講義をし、日本における医療・保健についての基本を学んでもらいました。そして、初日の夕方は懇親会。多くの教員や学生と交流し、互いの文化の紹介もしあいました。タイの民族衣装を着て、タイの伝統ダンスを披露してくれ、私たちも教えてもらい一緒に踊りを楽しみ、日本の学生は茶道でおもてなしをしました。
2日目は、旭川荘に赴き、医療と福祉の融合の重要性を学び、施設内の看護・介護を支える先進的な医療機器に関心をもち、目を輝かせながら一生懸命説明を受けていました。自国との比較等を行い、多くの質問をし、充実した障がい児福祉・医療、また国からの財政面でのフォロー等にとても感銘を受けている様子でした。地域医療のフィールドワークでは、緩和ケア病棟のあるかとう内科並木通り診療所を訪れ、緩和医療の実際や家庭医などについても学びました。
3日目は、倉敷美観地区で、白壁の町、大原美術館をまわり、日本文化に触れるひと時を過ごした後、岡山大学病院の見学をしました。外来や病棟、総合患者支援センター、患者図書館などを見学し、病院の清潔感、また、システムや地域連携の実際に感動し、先進的な医療はもちろんのこと、患者のみならず職員にもやさしい病院のポリシーにも、とても関心を示されました。
4日目、医療シミュレーターを多くそろえているスキルラボでの研修を行い、手術室のシミュレーション、肺雑音を聴取できるモデルを使った呼吸音の聴取、腕のモデルを使った静脈注射など、様々な体験をしました。さすが、国は違えど看護学生。タイで自分たちが学んできた看護の経験を生かして、積極的に体験研修に取り組んでいたのがとても印象的でした。
一連の研修を終え、研修のまとめを行い、一人ずつ修了証を受け取った後、岡山城や後楽園をまわり、たくさんのお土産を購入し、本研修の全工程を終え、無事に帰路につかれました。研修中、多くの本学学生が、自発的にアテンドをかって出てくれ、本学にとっても、国際的にとても意義深い、実りある研修となりました。