2019年度 活動レポート 第281号:山形大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第281号

タイの大学生が日本最先端の有機材料分野の研究・開発を学ぶ

山形大学からの報告

2019年10月28日(月)~11月3日(日)、タイ・シラパコーン大学から学部生10名(男子学生2名・女子学生8名)および引率教員1名の計11名が来日し、「さくらサイエンス」タイ・シラパコーン大学プログラムが実施されました。期間中は、「日本最先端の有機材料分野の研究・開発を学ぶ」をテーマに、本学が行っている学内外での様々な最先端の研究について学びました。

成田空港から本学工学部のある山形県米沢市に到着後は、まず、オリエンテーションを受講し、歓迎会で本学関係教職員・学生、そしてタイから来日し学んでいる留学生らと対面しました。有機材料に関する研修においては、まず、共同研究を行っている引率の教員と本学の教員から基本となる概念や知識について講義を受けました。

10月30日 有機材料に関する基礎講義

そして、その後、2日間をかけ、世界の最先端を走る本学の有機材料の研究についてグリーンマテリアル成形加工センター(GMAP)や、有機材料システムフロンティアセンター(FROM)にある8つの研究室を訪れ、知識や技術について理解を深めました。

10月31日 研究室見学①
10月31日 研究室見学②

また、学外の研究施設有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)では、研究がどのように実用化へと結びついていくのかについて、これまでの開発の歴史や、クリーンルームでの作業などを通し学びました。さらに、これらの技術を駆使し、将来の私たちの生活を検証したスマートハウスでは、開発された製品や今後実用化が検討されている試作品などを実際に触ったり、操作したりしながら、説明を受けました。

10月29日 INOEL(有機エレクトロニクスイノベーションセンター)見学の様子

本学の学生との学生交流の時間には、研究室見学で親しくなった学生や国際交流サークルの学生らと、山形の名物「芋煮」や、タイのデザートをお互いに振る舞い、学生生活について情報を交換しました。

米沢での最終日に行われた報告会では、短い期間にもかかわらず多くのことを学んだ成果が、手の込んだ動画とともに発表されました。有機材料に関する研究分野での学びはもちろん、日本文化や日本人の優しさに触れ、参加者にとっては忘れられない時間となったようです。学生ばかりでなく、引率の先生も涙を流しながらスピーチを行う、感動の報告会となりました。

11月1日 成果報告会

日程の最後は東京に移動し、日本科学未来館を見学しました。予定した時間を延長するほど、未来をつくる様々な展示物に興味津々で見入っていました。

多くの学生が日本に勉学で再来日することを心に誓い、成田空港から帰国の途に着きました。