2019年度活動レポート(一般公募コース)第271号
インドのプネー大学と光触媒の共同研究を実施(3年度目)
東京理科大学からの報告
2019年11月22日から同年12月1日までの10日間、さくらサイエンスプログラムの支援により、インドのプネー大学から教員、ポスドク、大学院生、学部生の7名を東京理科大学野田キャンパスにある光触媒国際研究センターに招へいし共同研究を行いました。これはさくらサイエンスプログラムの共同研究活動コースにて実施しており、交流計画の主な趣旨は、光触媒の知識を理解してもらうとともに、当研究室の装置や研究手法を習得してもらうことを目的といたしました。また、日本の最先端の科学技術や文化に触れる機会を積極的に提供し、その素晴らしさを実感してもらうことも心がけました。
プランの主な活動の1つは第3回光触媒国際シンポジウム(Photocatalysis3)への参加です。学会では、皆さんに口頭発表とポスター発表を行っていただきました。様々な国の研究者が彼らの発表を聴講し、同様に他の研究者の発表を聴くことで、情報共有だけではなく国際交流を行うことができました。来日したメンバーの1人であるDr. Ashif Tamboliさんが光触媒国際シンポジウムにおいてポスター賞を受賞いたしました。また、その後のバンケットにおいては当センターのセンター長であり光触媒研究の第一人者でもある藤嶋昭先生(東京理科大学 栄誉教授)との交流に感銘を受けていました
共同研究においてはインドグループと本学学生が協力し合いながら取り組みました。今回はSEMを用いてポリマーサンプルの微細構造の観察や、大理石に光触媒コーティングしUV照射させたサンプルの接触角測定を行いました。共同研究を通してインドグループと本学学生との交流や情報交換ができる良い機会となりました。
研究の合間には浅草や科学未来館、本学野田キャンパスに本年開設した『なるほど科学体験館』へ見学に出かけ、日本の最先端の科学技術や日本文化を学習致しました。浅草では古き良き日本文化の体験や見学をしました。日本科学未来館では日々の素朴な疑問から最新のテクノロジー、地球環境、宇宙の探求、生命の不思議まで様々なスケールで現在進行形の科学技術を体験することができました。
ランチタイムには、藤嶋昭先生をはじめとする光触媒センター関係者の方々とインドグループで昼食会を行い、交流を深めました。光触媒センター全員とインドグループがそれぞれコミュニケーションをとりあい親睦を深めることができました。
最後になりましたが、今回のプログラムにおける交流を通して、インドの優秀な研究者や学生と交流を持てたことは、日本の学生に大きな刺激となり貴重な経験となりました。このような交流のきっかけを与えて頂いた「さくらサイエンスプログラム」に感謝いたします。