2019年度活動レポート(一般公募コース)第268号
中国科学院の学生と光触媒技術について共同で研究活動を実施
東京理科大学からの報告
2019年11月12日~12月2日までの21日間、「さくらサイエンスプログラム」の支援により、中国の中国科学院から教員1名、大学院学生3名が野田キャンパスの光触媒国際研究センターに滞在して共同研究を行いました。
本招へいプログラムは、共同研究活動コースということで、日本発の誇れる科学技術の1つである光触媒について共同で研究活動を行うことにより、光触媒の基礎的な知識から応用範囲を理解してもらうとともに、日本の最先端の科学技術や文化に触れることで、その素晴らしさを実感してもらうことを目的としております。
来校初日(13日)には、光触媒国際研究センターの説明・見学と実験の方針、実験に関する注意事項の確認後、具体的な実験装置の使い方についてレクチャーしました。18日の夕方は、交流を深めるべく歓迎会を行いました。
週末の23日は、お台場の日本科学未来館の見学に出かけ、日本の科学技術や文化について学ぶ機会を得ることができました。
学生それぞれが所属先の研究室で作製したダイヤモンドと本学で作製した光触媒を用いて研究をスタートさせ、センターの研究員と協力し、積極的に研究活動に取り組みました。光触媒活性の評価は、本学の光触媒国際研究センターが所有する自動接触角計、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、光音響マルチガスモニタ、紫外可視吸収スペクトル測定装置を用いて行いました。学生は中国科学院の研究室でダイヤモンド電極を用いた電気化学分野の研究をしているため、普段使用しない実験装置を操作することとなりましたが、新しい経験に緊張しつつも楽しんでいる様子でした。
プログラムの後半には国際シンポジウム(Photocatalysis3)に参加し、只金芳先生による招待講演、学生らによるポスター発表を行いました。ポスター発表では、石玉玺さんがYoung Poster Awardを受賞しました。
今回の交流プログラムの実施を通して、新しい研究に対して短期間での吸収力、学会での受賞など中国の優秀な学生との交流を持てたことは、大きな刺激となりました。このような交流のきっかけを作って頂いた「さくらサイエンスプログラム」に深く感謝いたします。