2019年度活動レポート(一般公募コース)第242号
アジアにおける蓄電池技術浸透のためのダッカ大学との研究交流
工学院大学からの報告
工学院大学では、2019年10月6日より10月12日までの1週間、本学教員と研究で深いつながりのあるダッカ大学との「さくらサイエンスプログラム」によるプログラムを実施しました。大学院生9名と2名の教員が来日しました。本プログラムでは、バングラデシュ・ダッカ大学で化学を研究している学生を受け入れ、本学の受入れ担当教員の研究室である蓄電池を主に学ぶ研究室にて研究を行いました。
アジアの各地域では電力の供給問題等から、太陽光・風力等をはじめとする新エネルギーへの関心が高く、これを円滑に導入するためにはエネルギーを貯蔵するための蓄電の技術が必須となっています。現在、バングラディシュなどにおいては蓄電池の導入は未だ不十分であり、その理由として技術レベルの把握及びこれを導入するための基礎知見が未だ十分でないことが挙げられています。
本プラグラムでは、バングラディシュでの未来を担う人材を受け入れることによる、蓄電に関する知見の浸透、及び国際的な協力関係の基軸を形成することを目的とし、蓄電池の作製実習をはじめとする実験研修等にも従事しながら、蓄電池に関する技術交流を行いました。
今回、物理化学・材料化学などを専門としている学生を中心に、電池作成設備・評価設備をはじめとする先進的な研究設備を用いた研究の一端に触れ、そのレベルの高さを体験することができました。
帰国の際は、台風の影響でフライトがキャンセルされるなど、様々なことがありましたが、色々な事を含めて、勉強をさせていただきました。
今回の交流を通じ、ダッカ大学との益々の交流が深まっていく事が期待できます。また、サポートする日本人学生も積極的になっていったことは、大きな収穫であったと思います。今後、両大学におけるグローバル人材育成に向けての一歩が踏み出せたと思います。
このような機会を与えてくださいました「さくらサイエンスプログラム」に感謝を申し上げますとともに、引き続き、ますますの交流の活発化にご支援くださいますようお願い申し上げます。