2019年度活動レポート(一般公募コース)第234号
水資源を切り口とした災害とインフラ整備について考える日・タイ高校生交流
静岡理工科大学静岡北中学校・高等学校からの報告
10月23日(水)~29日(月)の7日間、プリンセス・チュラポーン科学高等学校ルーイ校から生徒・引率教員を招へいし、研修プログラムを実施しました。
プログラムの目的は、治水のしくみや水質浄化のシステムを学ぶことで、市民の生活を安全安心にする科学技術を体感するとともに、それぞれの国において河川や上下水道等のインフラをどのように整備していくべきかを考える機会とすることです。さらに、本校生徒が身の回りのインフラについてタイ生徒に伝え話し合うことで、英語を使う機会・海外の生徒との交流の機会を増やし、海外の文化事情や日本の役割へも視点を開かせるようにすることも目的の一つとしました。
2日目
静岡市治水交流資料館を訪問し、静岡市内を流れる巴川の放水路や分流堰、過去の災害について見学し、現在、洪水や浸水被害から市民を守っている科学技術について学びました。午後は空ペットボトルの中に吸着剤をセットした簡易浄水器を制作し、様々な種類の溶液を浄化するワークショップを行い、互いにアイデアを出し合って交流を深めるとともに、効率の良いろ過装置のあり方や水の浄化のプロセスを学びました。
3日目
静岡市中島浄化センターの見学と静岡市水道企画課職員による上水道のしくみについての講義をセットで行い、水はどこから来てどこへ行くのか、上下水道についての流れがどうなっているのかを理解し、議論の幅を広げることができました。
4日目
水資源の有効活用について学ぶことを目的として、風車(水車の代わり)ワークショップを開催し、発電効率のいいハネの大きさや形状を共同で追究しました。これにより治水・エネルギー・開発と環境保全という問題についても多面的に見ることで、本校生徒・タイ生徒いずれも新しい知見と考え方を広げることできました。また、午後には昨年度にルーイ校を訪問した本校生徒が歓迎会を企画(茶道・ダンス)し、旧交を温めるとともに継続的・発展的な交流を図ることもできました。
5日目
ホストファミリーとの交流を深める一日になりました。
6日目
活動最終日には、本校生徒とタイ生徒の混成グループを編成し、今までの活動報告と災害に対して学んだことをポスターにまとめ、伝えました。また、その際にこれからのインフラ整備に関する感想も聞くことができました。
効果
始めはぎこちなかった本校生徒も、6日目の発表会において堂々と発表していました。英語科教員からも「たどたどしいものの、しっかり英語を使って伝えていた。交流により得たものは大きかった。」との講評を得ることができ、本校生徒・タイ生徒いずれも有意義な時間を過ごすことができたと確信しました。
今後もこのプログラムを通して友情を大きく培うのはもちろんのこと、お互いが達成感を得て成長する助けとしたいと考えています。