2019年度 活動レポート 第232号:関西大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第232号

華南師範大学の学生と協働して取り組むICTを活用した学習環境をデザインする活動

関西大学からの報告

2019年9月9日から9月15日にかけての9日間、「さくらサイエンスプログラム」の一環として、中国(広州)にある華南師範大学から教員と学生8名が、関西大学、内田洋行、関西大学初等部などを訪問し、最先端のICTを活用した教育環境について学びました。「さくらサイエンスプログラム」ではこれまでフィリピンの大学と交流をしてきましたが、華南師範大学の受け入れは今回が初めての試みです。

記念写真

関西大学高槻キャンパスにて、オリエンテーションを受けた後、関西大学大学総合情報学研究科の課題研究「ICTと新しい教育」に関わる3名の教員から講義を受けました。講義のテーマは、「ICTを活用した遊びと学びのつながり」、「教育におけるシンキングツールとロイロノートの活用について」、「遠隔におけるICTを活用した学びの在り方」です。講義は教員からの一方的な話しではなく、ワークショップスタイルで、日本と中国の学生が協働して参加できる活動を中心に行われました。参加型のために、日本の学生との距離も縮まり、英語でのコミュニケーションも次第に慣れてきました。

ロイロノートを使用して中国と日本の教育を比較する学生

学校における教育環境を提供する会社、内田洋行の大阪オフィスを訪問して「未来の学習空間 フューチャーズクラスルーム」を見学し、最先端のICTを活用することで、どのような学習が実現できるか体験をすることができました。加えて、オフィス空間にも立ち寄り、仕事のスタイルがどのように改革されているかという点についても学ぶことが出来ました。学生は、学校での学びだけでなく、職場での仕事にもイノベーションが必要であることを実感した様子でした。

内田洋行にてフューチャーズクラスルームの体験

大阪市立科学館では、最先端のサイエンスを見学・体験することによって、これらのサイエンスを活用してどのような生徒の興味・関心を促進する授業ができるか考えました。

最後は関西大学初等部を見学し、小学生と交流する中で、最先端のICTを活用した学校ではどのような授業が行われているかについて知ることができました。

関西大学初等部にて話しを聞く学生

本プログラムに参加した学生は、「このプログラムに参加し、様々な場所に訪問したり、レクチャーを受けたりしたことで、子どもたちが楽しみながら学ぶこと、学ぶことがどのように社会と繋がりがあるかを知ることの重要性を感じました。ICTを活用することで、学びを可視化することができ、意見を交換しやすい雰囲気を作ることができました。ICT学習環境は、とても大切だと思いました。」と話してくれました。華南師範大学の学生のみなさんが、本国に戻ってから、本プログラムに参加して学んだことを中国の状況に合わせて活用してくれることを期待します。

さくらサイエンスプログラム最終発表を行う学生