2019年度活動レポート(一般公募コース)第226号
中国の学生が都市の持続的開発と再開発を支える社会基盤技術について学ぶ
佐賀大学からの報告
2017年度、2018度に引き続き、2019年12月9日(月)から12月14日(土)までの6日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、中国 浙江理工大学から10名の大学生と2名の教員(1名の教員は自己負担)が来日しました。招へい者一行は、お昼過ぎに無事に佐賀国際空港に到着し、その日から全員が佐賀大学内の宿泊施設に宿泊しました。
2日目
社会基盤技術(建築環境工学、水処理工学、都市環境工学、都市計画及び空間解析)に関する講義を行いました。各講義では、講義内容に非常に興味をもって頂いたようで、中国の学生から数多くの質問がありました。特に、空間解析の講義では、実際にパソコンを用いて地理情報システムを操作する演習形式で行ったため、非常に興味深く演習に取り組んでいました。
3日目
ごみ処理場の見学及び下水浄化センターの見学を行うことで、廃棄物処理に対して地域としてどのように連携しながら取り組んでいるかについて学びました。廃棄物処理に対する中国との考え方の違いにとても興味を持たれていたようで、特に資源としての再利用や農業・漁業への利活用などについて多くの質問がなされました。また、ごみの分別に関する子供への教育の重要性について非常に興味を持たれていました。
4日目
佐賀市内の市街地開発事業にかかる現場を見学し、都市開発・再開発の手法について見識を深めました。特に、開発地と周辺の歴史的市街地との関係性について興味を持たれているようでした。
また、佐賀市の歴史的中心地の再生事業にかかる事業の見学を行い、歴史的な資産を活かしつつどのように都市を再生していくかについて学びました。特に神社やお城、水路網などをうまく活用したまちづくりに興味を持たれているようでした。
5日目
ワークショップを行い、講義や見学先で得られた知識や意見・感想をグループワークでパワーポイントにまとめて発表を行い、日本人の教員・学生とのディスカッションを行いました。また、特に建築設計に関して、佐賀大学の教育システムと浙江理工大学の教育システムの違いについて関心を持たれているようでした。
最後に懇親会で、佐賀牛や佐賀県の特産品である苺を振る舞い大好評でした。
浙江理工大学とは大学間交流協定を締結しており、これまで教員間の交流が行われてきていましたが、今回、学生を含めた交流を行えたことは双方にとって非常に良い経験となりました。2017年度、2018年度に引き続き3回目の実施となり、かなりスムーズにプログラムを実施できたと思います。また、日本人のTAの学生の国際意識が大幅に上がったことも今回の大きな成果となりました。招へいした学生の内の何人かは佐賀大学へ留学をしたいという話をしており、今後の両大学間のさらなる交流の発展につながる非常に有意義なプログラムであったと思います。
最後に、このような機会を与えていただいたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。