2019年度 活動レポート 第222号:東邦大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第222号

モンゴル国立大学の大学生が生物資源の活用について学ぶ

東邦大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、令和元年10月14日~20日に東邦大学薬学部は大学間学術交流協定校であるモンゴル国立大学から応用科学工学を専攻している学部学生6人と教員1名が来日しました。7日間の滞在中、東邦大学習志野キャンパス(千葉県船橋市)を拠点に、植物や微生物などの生物資源に関する研究を行っている大学、世界的な規模や技術をもつ生物資源関連の企業を訪問し、更に、生物資源を用いた研究に携わっている日本の学生との交流を行いました。

10月15日

東邦大学習志野キャンパスの薬学部・理学部の施設を見学した後、(株)常盤植物化学研究所(千葉県佐倉市)の工場見学に行きました。国内ばかりでなく世界各地から取り寄せた植物からの有用成分の精製工程などを学び、また、工場敷地内の薬草園を見学しました。

東邦大学理学部生物分子科学科の研究室を見学
(株)常盤植物化学研究所の薬草園を見学

10月16日

東邦大学薬学部微生物学教室にて、抗生物質などの多くの医薬品を生産する微生物である放線菌について学び、学生との交流会では、互いの文化の違いを学び合いました。また、この日の午後は海外から輸入したファインケミカルの販売や商品開発を手掛けている(株)シクロケム 東京オフィス(東京都中央区)を訪問しました。

(株)シクロケム東京オフィスへの訪問

10月17日

宮城県仙台市の東北医科薬科大学薬学部まで足を運びました。訪問先の生薬学教室ではモンゴル原産植物に関する研究成果などを知ることが出来ました。更に、生薬学教室で研究をしているモンゴル国立大学の留学生(博士課程)からは日本での生活の話を聞き、日本人学生との友好を深めることも出来ました。

10月18日

味の素(株)の工場(神奈川県川崎市)を見学して、日本の味である「だし」、うま味の成分であるグルタミン酸の発酵生産工程などを学びました。東邦大学医学部(東京都大田区)では医療の先端的研究施設を見学し、東邦大学高松研学長との懇談もしました。

東邦大学学長 高松研先生(前列中央)との懇談

10月19日

帰国前日、これまでの講義や見学、日本人学生との交流などについてグループディスカッションを行い、その結果を今回のプログラムの成果として発表しました。各グループのジェスチャーを交えた素晴らしい発表は、まさに、このプログラムが学生たちにとって有意義なものであったということを示していました。そして、その後、修了書の授与式ならびに大学関係者との懇親会を兼ねた送別会を実施しました。

成果発表会で各訪問先での体験などを発表

最後に、本プログラム実施の機会を提供して頂いた「さくらサイエンスプログラム」、快く対応していただいた見学先の方々、そして本プログラムの実施を支えて頂いた本学のスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。