2019年度活動レポート(一般公募コース)第218号 (Aコース)
グローバル時代に考える災害看護:日越看護学生の交流を通して
四條畷学園大学看護学部からの報告
四條畷学園大学看護学部は、2019年9月16日~22日にかけて「グローバル時代に考える災害看護:日越看護学生の交流を通して」をテーマにベトナム社會主義共和国ホーチミン市のファムゴックタック医科大学看護学部の学生6名、若手研究者4名、引率者1名を招へいしました。
1日目
受け入れ機関で高橋弘枝大阪府看護協会長を来賓にお招きし歓迎式典を実施しました。その後、「国際看護学」の講義の中で招へい者らからベトナムの医療状況の報告や招へい機関の紹介をしてもらい学生らと交流を深めました。
午後には、さっそく阿倍野防災センターを見学し、地震体験や防災教育について学ぶことで、地震災害へのイメージを持ちやすくなりました。
2日目
神戸市立医療センター西市民病院を見学し、災害への備えについて濱本カナコ看護部長のご講義を受けました。阪神淡路大震災の経験を踏まえた病院における災害対応の講義は大変興味深いものでした。また、午後には兵庫県災害医療センターを見学し、中山伸一センター長からD−MATの活動についての講義を受けました。
3日目
京都大学医学部付属病院の伊藤有里臨床心理士ならびに磯部昌憲医師よりD−PATの活動内容について講義を受けました。前日の身体的な支援に加え、心理面のケアの必要性や重要性について学ぶ貴重な機会となりました。また、午後には京都の平安神宮や伏見大社へ観光にも行きました。
4日目
兵庫県人と防災未来センターを見学し、阪神淡路大震災の実際を知ると共に地震災害がもたらすもの、そして復興について学ぶことができました。午後には、実際に阪神淡路大震災を体験した在日ベトナム人のハ・ティ・タン・ガ氏より、同じベトナム人が被災した体験について、ベトナム語で話を聞くことができました。
5・6日目
受け入れ機関の基礎看護学の演習に参加し、学生と共に寝衣交換について学びました。
また、「災害看護学」の授業において日本人学生と共に「訪日外国人が大阪北部地震に遭遇したら」というテーマのもとにグループワークを実施しました。グループワークでは「外国人は何が不安になるのか」「外国人のために自分たちは何ができるか」などということを熱心にディスカッションし、発表することができました。
また、送別式典では、招へい者らがアオザイを着て感謝の気持ちを伝えたり、感謝の歌を歌ってくれたりなど心温まる雰囲気の中で別れを惜しむことができました。
本事業のおかげで、招へい者らが災害看護について深く学べたことに加え、受け入れ機関の学生が貴重な国際交流の機会を得ることができたことを心より感謝致します。
また、末筆ではございますが、今回訪問させていただきご対応いただいた病院機関・団体等の関係者の皆様をはじめ、ご支援いただいた「さくらサイエンスプログラム」に厚くお礼申し上げます。