2019年度 活動レポート 第216号:東京理科大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第216号

タイの大学院生が小型衛星の姿勢制御システムの開発と検証にチャレンジ

東京理科大学からの報告

2019年8月19日~9月6日までの19日間、「さくらサイエンスプログラム」の支援により、タイ・アジア工科大学院から大学院学生3名が東京理科大学電気電子情報工学科木村研究室に滞在して、小型衛星の姿勢制御システムの開発と検証についての研究にチャレンジしました。

木村研究室では、民生用の電子デバイスを活用して、低コストで高機能な宇宙機器を数多く開発しており、「IKAROS」、「はやぶさ2」など様々なミッションにおいて活用されています。また、衛星搭載制御ソフトウエアに関する研究も実施し、様々な小型衛星開発に参加してきました。このプログラムでは、搭載機器の製作と環境試験などを実際に体験すると共に、木村研究室の保有する衛星姿勢制御シミュレータを活用して、衛星の姿勢制御ソフトウエアの開発を体験することで、宇宙開発について実践的に学ぶとともに、将来の衛星の共同開発につなげることを目的としています。

最終発表会の後の集合写真

8月24日には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の中村泰様にご協力頂き、宇宙開発の現場を直接見学する機会として、JAXA筑波宇宙センター等の宇宙関連設備を見学しました。筑波宇宙センターでは、通常では見学することができない「きぼう運用管制施設」も見学させて頂き、非常に貴重な体験になったと思われます。

JAXA筑波宇宙センターにて

さらに、今回は滞在期間を比較的長くとることが出来たので、東京理科大学と関連の深い大学の超小型衛星開発・運用の現場やスペースベンチャー企業を訪問し、見学する機会を持つことが出来ました。大学衛星としては、超小型衛星開発で非常に多くの実績を持つ、東京大学中須賀研究室と日本大学宮崎研究室を訪問し、大学衛星の現場を体感することが出来ました。スペースベンチャーとしては、まさに今話題の中心であるアストロスケール社とアクセルペース社にご協力を頂き、開発の現場を見学させていた抱くことが出来ました。国内の宇宙開発の新しい潮流の最先端にふれることができ、参加者には非常に貴重な体験になったと思われます。

東京大学中須賀研究室訪問
日本大学宮崎研究室訪問
ASTROSCALE訪問

アジア工科大学とは、さくらサイエンスプログラムを通じて交流を深めてきましたが、今回、共同研究活動コースに一段階ステップアップすることが出来ました。期間を長くとることにより、これまでの体験から、一歩進んで具体的な研究活動に踏み込むことが出来ました。このような交流がきっかけとなり、アジア工科大学修士課程出身の学生が、今年度より1名博士課程に入学しており、さらにもう1名が来年度入学を目指して準備を進めております。さらに、アジア工科大学と東京理科大学の間でMOUを、今年度開催される、アジア工科大学ー日本協力50周年イベントにおいて締結すべく準備を進めております。このような交流のきっかけを作って頂いた「さくらサイエンスプログラム」に深く感謝いたします。