2019年度 活動レポート 第193号:東京農工大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第193号

台湾の次世代研究・教育者によるSIP研究成果体験プログラム

東京農工大学大学院工学府からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、2019年11月3日から9日の7日間、台湾師範大学および台北科技大学の大学院生14名、学部生1名、計15名の台湾次世代研究・教育者が引率教員2名と一緒に、本学の「台湾の次世代研究・教育者によるSIP研究成果体験プログラム」に参加しました。

本プログラムは、2014年度東京大学、東京農工大学、静岡理工科大学の3大学共同で提案し、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に採択された「次世代型高性能電解加工機の研究開発」の研究成果を体験してもらうことを目的としています。また、研究者同士がお互いに刺激合い、共同で電気加工の研究レベルを上げていき、さらに、日本と台湾の若い研究者の交流を通じて、国際共同研究を促進することも狙っています。

農工大東門にて

来日中、SIP成果に関する紹介や交流が行われました。初日は、プログラムの目的や概要、日程、生活上の注意事項、見学や実験時の安全事項を含め、オリエンテーションを行いました。2日目以降は、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の概要説明、東京大学、東京農工大学、静岡理工科大学の3大学が中心に実施した「次世代型高性能電解加工機の研究開発」の研究成果紹介、台湾の両大学の研究グループが行われている研究の紹介、上記の研究内容や研究成果に関するディカッション、本学の研究室見学、関連施設見学、また、加工実験などの活動が実施されました。

SIP成果の紹介

また、SIPプログラムに参加した東京大学と静岡理工科大学を訪問し、研究者や学生との交流を行い、また試作の5軸電解加工機を見学し、テスト加工の実施により加工機の性能を体験してもらいました。特別講演会では、外部有識者により、生産加工におけるシミュレーション技術の歴史、基礎、最新動向が紹介され、電解加工に関するシミュレーション事例が示されました。

特別講演会

また、滞在期間中、本学の科学博物館の見学、浅草寺や東京都庁の見学を行い、招へい学生らは日本の歴史と文化、技術の実際を体験しました。

農工大科学博物館見学

帰国前日には、成果発表会が開催され、参加学生より滞在中学んだ知識、得た知見が発表され、さらに今後の共同研究の方向性や担当内容に関する意見交換が行われ、本プログラムをきっかけに今後の連携強化を確認しました。なお、招へい学生と教員および本学学生とで、懇親会を行いました。参加学生は、本プログラムの参加で、日本の電解加工に関する研究成果だけではなく、日本人学生との交流や日本文化の体験により、日本社会に対する理解および親近感が一層強くなったとの感想を述べていました。最後に、貴重な機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」に厚くお礼を申し上げます。

懇親会にて