2019年度活動レポート(一般公募コース)第163号
タイと日本の看護学生交流:お互いを知ること・わかってもらうこと
大阪府立大学大学院看護学研究科
志田 京子さんからの報告
大阪府立大学地域保健学域・看護学研究科では、2019年度さくらサイエンスプログラムの支援を受けてタイ王国マヒドン大学シリラート校、ラマティボディ校から各2名、計4名の大学院生(母性看護学、小児看護学、老年看護学、公衆衛生看護学)と教員1名を招へいしました。2019年10月27日から11月9日までの2週間の日程で行いました。
初日
看護学研究科がある羽曳野キャンパスでウエルカムランチをしました。黒板には院生が独学で学んだタイ語で「大阪府立大学へようこそ」と板書され、さまざまな折り紙を使った小物を準備してお迎えしました。
2日目
阿倍野にある大阪市防災センターに昨年交流プログラムに参加した院生がアテンドして訪問しました。
3日目
午前中は羽曳が丘小学校で学童らと交流しました。日本の子どもたちから英語で質問を受けたり、タイの民族舞踊を披露したりして過ごしました。午後は大学に戻り、学類2年が受けている「基礎看護学技術演習Ⅲ―注射と静脈点滴」に参加しました。自国での手技との違いや、使う器具の違い、廃棄物の処理方法の違いなどについて教えてくれました。
4日目
適塾跡を見学いたしました。日本とタイが代替医療の研究でもつながっていたことが分かり、興味深い視察だったようです。
5日目
それぞれの看護専門分野に分かれて臨床の場を見学しました。母性・小児を専門とする学生は大阪母子保健センターへ、老年看護・公衆衛生看護を専門とする学生は認知症ケアハウスを訪問しました。
6日目
午前中は大学祭である白鷺祭が中百舌鳥で開催されており、そのイベントに参加するとともに国際交流担当学長顧問を表敬訪問しました。
7日目-8日目
自主研修でした。
9日目
大阪府看護協会を訪問しました。看護職の職能団体はタイにも存在するのですが、役割や活動内容が違うので興味を示していました。
10日目-11日目
専門分野に分かれての研修でした。10日目は助産院、高齢者サロンをそれぞれ訪問しました。11日目は高齢者対象の100歳体操、高校を訪問し性教育の実際を見学しました。
最終日
研究発表会と修了式、お別れ会がありました。マヒドン大学の院生から英語で研究計画を発表していただく場で、院生の進行のもとで行いました。とても活発なディスカッションができていました。お別れ会では、日本の院生がお好み焼きを作ってふるまいました
日本の院生たちも最初は戸惑っていましたが、タイの院生たちが喜んでくれたことで、達成感でいっぱいだったようです。さくらサイエンスプログラムに採択していただいたおかげで、とても充実したプログラムとなりました。タイの院生たちも日本にまた訪れたいと思ったようですし、本学の院生も英語をもっと上達したいというモチベーションにつながりました。貴重な機会を与えていただき本当にありがとうございました。