2019年度活動レポート(一般公募コース)第160号
福祉・介護分野における最新科学・ロボット技術の理解と体験
—日越の医療・福祉協力にむけて—
高崎健康福祉大学からの報告
2019年10月20日から10月26日までの7日間、ベトナム ホーチミン医科薬科大学学生12名(内、自己資金招へい者2名)および教員1名を招へいし、科学技術交流プログラムを実施しました。最新の支援ロボット開発や実用に関する講義、施設訪問など盛りだくさんの内容でしたが、招へい者からの活発な質疑と熱心に学ぶ姿勢がとても印象的でした。
10月22日
「医療ロボットの開発と実用」をテーマとした講義では、ロボットと人間の役割の違いや人のロボットへの関わり方など、実例を交え開発者から講義頂きました。科学技術が日進月歩で発展していく中、それらを扱う我々人間の倫理観や、医療人として利用者に寄り添うことの大切さを考える機会となりました。
日本人学生を交えたディスカッションでは、医療福祉分野はもちろんのこと、環境分野にまで話題が広がり、テクノロジーを利用した将来の様々な可能性について活発に意見交換しました。
10月23日
高齢者福祉施設の訪問と学内講義から、日本の福祉サービスや介護現場で実際に利用されている介護・福祉ロボットについて学びました。ロボットによるレクリエーションの様子や、利用者とロボットとがコミュニケーションを通じて繫がることの事例、また最新技術により利用者の安全性をより高めることが可能であることなどに多くの興味が注がれました。
10月25日
真面目で熱心に学ぶ招へい学生もこの日ばかりはリラックスし、日本人学生とバスに同乗して高崎市内での文化体験と交流を楽しみました。高崎市染料植物園での染色体験では、ハンカチに思い思いの柄をデザインし染色しました。出来上がったハンカチを皆で比べたり、写真を取り合ったりと笑顔の絶えない一日となりました。
夕方からの懇親会では、来日前から準備をしてくれたベトナムの伝統衣装アオザイを纏っての踊りの披露、各地域の伝統衣装をファッションショー形式で紹介するなど、とても華やかで見ている我々を魅了してくれました。その後、修了証の授与、夕食会、懇談と大変盛り上がりました。
学生間の交流が活発に行われたことも今研修の特徴です。ホストファミリー学生宅ではそれぞれの国の料理を作って教え合ったり、プライベートの話に盛り上がったりと、同世代の学生ならではのスピード感で互いの距離が近づいた様です。日本人の優しさやおもてなしに触れたことが一番の思い出だという招へい者からの言葉に、いつか再会する事を決めた本学学生も居る様です。それぞれの志に向けて互いに切磋琢磨してくれることを願ってやみません。
本プログラム実施にあたり、尽力下さった全ての方々に深く感謝申し上げます。