2019年度活動レポート(一般公募コース)第159号 (Aコース)
モンゴルの高専と苫小牧高専との体験型学習と交流を通したグローバル技術者教育
苫小牧工業高等専門学校からの報告
2019年8月18日から24日の日程で、モンゴル高専(IET)、科技大付属高専、新モンゴル高専で学んでいる学生12名(各校から4名ずつ)と、引率の教員3名の合計15名が訪日し、本校での実験や企業見学等に取り組みました。本校は以前から実験や卒業研究の指導方法のサポートをモンゴル3高専に対して行っており、今後さらなる交流のため「さくらサイエンスプログラム」に申請、採択されたことで今回の訪日が実現したものです。
8月19日
午前中はオリエンテーション、高専制度・苫小牧高専の紹介、実習工場や情報処理施設を含むキャンパスツアーを行いました。午後からは、ロボットテクノロジー部の部室を見学し、10月27日のアイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2019北海道地区大会に向けて合宿中の部員から、製作中のロボットについて説明を受けました。
また、創造工学科機械系において「クラウド3D CADによる自動車模型の設計」を行ったのち、苫小牧アルテンにて歓迎会を行い、交流を深めました。
8月20日
午前中は都市・環境系において「管路の摩擦損失実験」を行いました。まずは水理に関する授業を受講後、水理学実験室で実際にデータの収集を行いました。また午後からは、応用化学・生物系において「紙づくり」を体験し、それぞれ色紙、模様やスタンプを押し、かわいいはがきを作製しました。2日間の本校での実習体験により、実際に自分の手で作業したことで内容に関する理解が一層深まったようです。
8月21日
午前中は、日本の伝統的な建築物を見学するため北海道神宮を参拝しました。参拝の仕方を事前に勉強していたようで、手水舎にて身を清め、「二拝二拍手一拝」にてお詣りしました。午後は、都市計画に基づく札幌の街づくりの見学をするため、大倉山展望台に行きました。学生達は、はじめてのリフトで歓声をあげ、展望ラウンジから真正面に伸びる大通公園をはじめ、札幌ドームや北海道大学など、市内に点在するたくさんのランドマークを一望しました。その後、バスで大通に移動し、短時間でしたが、大通公園や地下街を見学しました。
8月22日
午前中は、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターにおいて、国指定ウトナイ湖鳥獣保護区が鳥獣の良好な生息地として保全、維持され、人と野生生物との共生が図られている様子を見学した後、午後は、トヨタ自動車北海道株式会社苫小牧工場を見学しました。最新技術を使った実際の生産現場を見学したことは大いに参考になったようです。
8月23日
修了報告会では、学生達は日本語で研修の感想を発表し、「実験が勉強になった」「日本の高専で勉強したい」「将来立派なエンジニアになりたい」といった感想を述べていました。今回の訪日でたくさんの刺激を受けたようです。感想発表の後、黒川校長から学生一人一人に、修了証書が授与され、今回のプログラムは終了となりました。
苫小牧高専では今後もモンゴル3高専と積極的な交流を進めてまいります。