2019年度 活動レポート 第131号:日本大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第131号

福島における再生可能エネルギー利用の実証研究に触れて

日本大学からの報告

2019年8月18日から8月24日までの7日間、「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、中国蘭州理工大学・エネルギー動力学院から大学院生と若手教員(研究者)9名と引率教員3名(その内引率教員2名は経費自己負担)を日本大学に招き、短期科学技術交流を実施しました。

滞在期間中、日本大学工学部が提唱しているロハス工学(健康で持続可能なライフスタイルを支えるグリーン・テクノロジ)に関する特別講義およびロハスの家研究プロジェクトの概要説明を実施し、新しい技術を取り入れた再生可能エネルギー利用の実証研究の見学を行い、福島の復興に向けて「再生可能エネルギーの活用」への取り組みを紹介しました。参加者の皆さんは、我が国の作業技術および再生可能エネルギー利用の研究開発に深い関心を示しました。

土湯温泉バイナリー発電所にて

来日初日、東京羽田国際空港に到着してからまずお主な注意事項を説明し、東北新幹線に乗り換えて夜遅く福島県郡山市に着きました。

翌日の19日、日本大学郡山キャンパスへ移動し、オリエンテーションにて本プログラムの趣旨と日程の説明を行い、工学部長の出村教授より挨拶をしました。午後から、二日間かけて本学教員による特別講義を実施し、「ロハスの家」など関連研究施設と実験装置の見学、流れ場の可視化計測との共同実験を行いました。

日本大学ロハスの家実験装置の見学
流体システム工学実験室におけるデモ実験

また、産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)の見学を行い、再生可能エネルギーの研究事例を紹介しました。福島市土湯温泉バイナリー発電所を視察し、再生可能エネルギー利用の取り組みを紹介しました。

産総研福島再生可能エネルギー研究所見学

最後に、科学技術館を見学し、本学駿河台キャンパスタワー・スコラへ移動して、小型風洞実験装置の見学および本計画活動の総括を行いました。滞在期間中、日本の技術研究開発に関心を持ち、日本への留学を目指して大留学生の募集情報を収集する学生も居りました。将来、日中交流の架け橋になれるものと期待されます。

本計画活動の総括にて感想を述べる様子

具体的には、7日間の滞在日程は以下の通りです。

8月18日 出迎え、羽田空港経由で日本大学郡山キャンパスに到着
8月19日 午前 オリエンテーション、プログラムの概要説明
午後 工学部エネルギー関連研究室の訪問と実験施設見学
8月20日 午前 特別講義:「ロハスの家」研究プロジェクトの紹介、「ロハスの家」の見学
午後 国立研究開発法人 産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)の見学
8月21日 株式会社元気アップつちゆ・土湯温泉バイナリー発電所の視察
8月22日 午前 「ウォータージェットによる切断」および「流れ場の可視化計測」との共同実験
午後 本学学生との共同セミナー(再生可能エネルギー開発利用に関する研究の講演発表(4件)および質疑討論)
夕方 終了式・送別会
8月23日 午前 科学技術館見学(NEDO Future Scope 新エネルギーに関する展示)
午後 理工学部駿河台キャンパス小型風洞実験装置の見学および活動の総括
8月24日 羽田空港から帰国

最後に、今回の活動を実施するにあたり、ご協力いただいた産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所様および株式会社元気アップつちゆ様、本学の参加教職員一同、そして多大なご支援をいただきましたJSTさくらサイエンスプログラムの皆様に厚く感謝申し上げます。