2019年度 活動レポート 第127号:千葉工業大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第127号

国立台北科技大学(台湾)とハノイ国家大学工科大学(ベトナム)の学生が
千葉工業大学主催の「ロボティクスチャレンジ」プログラムに参加

千葉工業大学 国際交流課からの報告

2019年8月1日から7日間、さくらサイエンスプログラムの助成を受けて来日した国立台北科技大学(台湾)の学生10名の他に、自費で参加したハノイ国家大学工科大学(ベトナム)の学生10名及び本学未来ロボティクス学科の学生10名と共にロボット製作及び競技会を通じての交流を目的としたプログラム「ロボティクスチャレンジ」を開催しました。

このプログラムでは、本学が先進工学部未来ロボティクス学科の正課授業として夏期期間に開講している集中講義科目の「ロボティクスチャレンジ」に海外協定大学の学生も参加し、台湾・ベトナム・日本各国2名ずつの、1チーム合計6人の混成チームを編成します。講義及びグループ内でのコミュニケーションは全て英語で行われます。製作実習を中心とした体験型のカリキュラムを通じて、ロボットシステムに対する概要を理解すると共に、ロボット製作過程において本学学生と外国の学生が議論を通じてお互いの理解を深め、 国際的な視野を身に付けることを目的としています。

チームごとのロボット制作風景

来日1日目の空港到着後、午前中すでに日本に到着済みであったベトナムの学生と台湾の学生が都内で合流し、文化や日本の技術を体験してもらうために学外研修として、本学の東京スカイツリータウンキャンパス(東京スカイツリータウン・ソラマチ8F)を訪問。この施設では、本学の附属研究機関である未来ロボット技術研究センター、惑星探査研究センター、そして、人工知能・ソフトウェア技術研究センターの研究成果を展示しています。特に、福島第一原子力発電所の事故後、国産ロボットとして初めて建屋内に投入されたレスキューロボットの実機を目にした台湾、ベトナムの学生達は、興味津々で何度もスタッフに質問をしていました。翌日から始まるロボット製作や講義を前に、到着時には学生達は緊張した表情を見せていたものの、日本の最先端のロボットや技術を肌で感じることができ、見学後は笑顔で滞在先である本学学生寮へ向かうバスに乗り込んでいました。

来日2日目から本学、新習志野キャンパスを会場として、本格的なプログラムがスタートしました。未来ロボティクス学科の教授陣による英語での講義などでロボット製作に必要な予備知識を得た後に、未来ロボティクス学科の研究室を見て回る研究室見学ツアーを実施しました。卒業研究等で学生達が製作した様々なタイプのロボットを、台湾及びベトナムの学生達はとても興味を持って見学していました。

未来ロボティクス学科の研究室見学

7日間という短いプログラムのため、チーム毎に交流を早期に深める目的から、夕食後には滞在している本学学生寮にて日本文化の体験としてチーム対抗で「けん玉」や「コマ回し」対決を楽しみました。

チーム対抗「けん玉」対決

ロボットの製作に必要なパーツは、秋葉原にある品揃えの豊富な電子部品ショップで購入します。各チームはチームごとに事前に計画した内容に基づき、自分達のロボットに必要な部品を購入しました。実際の製作現場では、学生自身が作成した設計図を見ながら、競技会で勝利するという共通の目標に向かって、本学と台湾、ベトナムの学生との間で活発にコミュニケーションを図っていました。慣れない英語でジェスチャーを交え、時には筆談しながら意思の疎通をはかり、ロボット製作に奮闘していました。

学生自由工作室を利用し部品の制作

6日目には、ロボットサッカー競技会が行われました。各チームで製作した5台のロボットで、決められた時間内に相手ゴールにボールを多く入れたチームが勝者となります。自分のチーム以外の対戦であっても、参加学生全員が競技を夢中で見守り、ロボットがゴールを決めた時は大歓声で盛り上がりました。競技会の終了後には表彰式が行われ、優勝チーム・準優勝のチームに本学より賞状及び賞品が渡されました。また、さくらサイエンスプログラム及び本プログラムの修了証も、参加学生全員に授与されました。また、この日には、本学新習志野キャンパス学生寮の食堂で、学長主催のフェアウェルパーティが開催されました。

ロボットサッカー競技会の様子

最後になりましたが、さくらサイエンスプログラムをはじめ、今回のプログラムの運営・実施にご協力いただいた関係者の方々に厚く御礼を申し上げます。