2019年度 活動レポート 第112号:群馬大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第112号

世界共通課題NCDsに対する協定校との取り組み

群馬大学大学院保健学研究科(看護学専攻)
准教授 牧野 孝俊さんからの報告

群馬大学では、さくらサイエンスプログラムの支援により、科学技術体験コースのプログラムとして、2019年9月20日から26日の期間において、フィリピン共和国・フィリピン大学看護学2年生と教員の4名を受け入れ、世界共通課題である非感染性疾患(NCDs)に対する予防の1つとされる減塩をテーマに講義やワークショップ、演習、報告会、そして日本の文化体験など、様々な活動を実施しましたので報告いたします。

フィリピン大学と群馬大学との集合写真

Welcome Party

群馬大学の学生が主催しWelcome Partyが行われ、琴やチェロなどにより日本の伝統的な曲や有名な映画の曲が披露されました。

講義やワークショップ

日本とフィリピンにおける①保険医療システム、②NCDsに関する概要、③NCDsにおけるリスク要因、④減塩対策としての日本食の発表を群馬大学とフィリピン大学の学生や教員から互いに行いました。また、発表後にワークショップを行い、日本とフィリピンにおけるそれぞれにおける相違点について討論がなされました。NCDsにおけるリスク要因の観察や評価は、日本よりもフィリピンの方が優れており、参加者はPhilPENという評価指標について、群馬大学の学生へ詳細な説明がなされ、日本におけるNCDsの観察・評価の向上に貢献されました。

参加者によるプレゼンでの1コマ

演習

日本における①減塩対策としての和食についての発表を群馬大学の学生から行いました。また、発表後にワークショップを行い、日本における減塩の工夫ポイントについて討論がなされ、参加者は興味深そうにメモを取りながら討論に参加していました。またその後、②減塩の工夫を施した日本食レシピの考案を全員で行いました。さらに、今回、高崎健康福祉大学健康栄養学科の3名の教員に御協力を賜り、参加者たちと考案したレシピの調理を行いました。参加者全員から知識だけではなく、技術も獲得できるこのプログラムはすごく有益であることが試食中に感想として聞かれました。

参加者による調理演習の1コマ

報告会

帰国前日の報告会にて、参加者が今回の研修で学んだ内容について発表を行いました。また修了証授与式にて群馬大学副学長兼WHO協力センター長より修了証が授与されました。

報告会における発表の1コマ

日本の文化体験

プログラムの時間外に、日本の伝統文化を学ぶ機会として、茶道体験、着付け体験を行いました。参加者全員が初めての体験であったため、終始笑顔で過ごす時間となりました。

着付け体験後の集合写真

謝辞

短い時間ではありましたが、トラブルを起こすことなく、プログラムを終了することができました。参加者だけではなく群馬大学の学生にとっても非常に有意義なプログラムであり、このような貴重な機会を与えて頂き、多大なご支援を賜りました「さくらサイエンスプログラム」に厚く御礼を申し上げます。