2019年度 活動レポート 第111号:早稲田大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第111号

カトマンズ大学ナショナルカレッジとのネパールの持続的発展のための科学技術研修プログラム

早稲田大学創造理工学部 経営システム工学科
後藤 正幸さんからの報告

本プログラムは、3年間で採択頂いた研修プログラムの2年目として、本年度もカトマンズ大学ナショナルカレッジ(Kathmandu University, National College)からの10名の学生(引率教員1名)を受け入れて実施しました。早稲田大学、聖心女子大学、国立総合研究大学院大学、上智大学が連携すると共に、ネパール側学生と日本側学生が協働して、日本の最先端の科学技術とその有効利用法について学び、両国の文化や社会的な差異を考慮した持続可能な発展社会の在り方を議論している点が特徴です。研修プログラムの内容を以下に紹介します。

8月2日(金)

早朝に成田空港に到着し、移動、並びにオリエンテーションと昼食のあと、早稲田大学キャンパスツアーや研究室訪問・施設見学を実施しました。

早稲田大学西早稲田キャンパスにて

8月3日(土)

午前中は上智大学にてデータサイエンスに関する講義とキャンパスツアーを実施しました。その後、新江ノ島水族館に移動して水生生物の展示管理技術等の見学を行いました。

8月4日(日)

午前中は、長谷寺・高徳院などの鎌倉文化遺産の見学を行い、午後は国立総合研究大学院大学に移動して研究施設見学を行なうと共に、日本とネパールの科学技術に関するグループディスカッションを実施しました。

8月5日(月)

三浦漁協を訪問し、漁協の機能、漁業技術、海産資源保護についての講義を受け、競りやマグロ冷凍保存技術の見学と冷凍庫体験をしました。午後は鶴見ごみ焼却工場を訪問し、ごみ収集、焼却、埋め立て等の先端技術に関する講義を受け、工場の見学をしました。その後、上智大学にて、グループ討論を行いました。

みうら漁協にて、冷凍マグロと共に

8月6日(火)

この日は、聖心女子大学にて共同シンポジウムを実施しました。ネパール側から6件、日本側から5件のプレゼンテーションが行われ、お互い英語で活発な議論が行なわれました。

シンポジウムでの発表

8月7日(水)

この日は文化交流日で、日本とネパールの学生が交流を持ちました。

8月8日(木)

午前中、早稲田大学にて講義とディスカッションを行いました。日本のロータリークラブによるネパール支援の概要や日本で活躍するネパール人科学者の経験談を学び、活発な意見交換が行なわれました。午後は、日本科学未来館を訪問し、科学コミュニケーターから講義を受けると共に、様々な技術展示を見学しました。

早稲田大学 講義での質疑

8月9日(金)

午前中は、国立天文台にて世界最先端の観測施設を見学すると共に、専門家の講義を受け、グループ討論を実施しました。午後は、サントリー武蔵野工場にて、ビール製造の生産管理技術の見学を行いました。参加学生は、3月にネパールで同様にビール工場の見学を実施しており、両国の生産技術の差異について活発な議論が行なわれました。

8月10日(土)

午前は、池袋防災館にて、日本の防災技術に関する体験学習を実施しました。その後、早稲田大学に移動し、日本における科学技術体験のプログラム全体について、日本側学生と共にグループ討論と発表を実施しました。

グループ討論 発表の様子

8月11日(日)

ホテルをチェックアウトした後、新宿都庁を見学後、ランチミーティングにて、今後のネパール-日本の国際協力について話し合いました。その後、羽田空港に向かい、深夜の便で帰国の途に就きました。