2019年度活動レポート(一般公募コース)第109号
ダブルディグリープログラム推進のための最先端科学技術体験と日越学生交流
大阪大学からの報告
さくらサイエンスプログラム(科学技術体験コース)で招へいされたホーチミン市国家大学(科学大学)の学部生10名・教員1名・コーディネーター1名の計12名に対して、2019年9月8日から9月14日の約1週間にわたり、大阪大学の歴史から基礎工学研究科の研究紹介や施設見学、学生交流に至るまで様々な体験をしていただきました。
本プログラムは、ホーチミン市国家大学(科学大学)に在学し、ダブルディグリープログラムでの基礎工学研究科進学を考えている学生を招へいし、進学を考えるにあたっての知識やきっかけを与え、不安を解消して制度利用を促進することを目的として実施しました。以下、各日の様子をご報告いたします。
1日目
関西国際空港到着で迎えたのち、宿舎までバスで移動しました。
2日目
午前は、豊中キャンパス基礎工学国際棟にてウェルカムミーティングを行いました。まず、狩野裕基礎工学研究科長よりご挨拶ののち、ホーチミン市国家大学(科学大学)のHIEU Assoc.Prof.からご挨拶いただきました。その後、両大学の学生の自己紹介を行いました。紹介を終えたところで、大阪大学大阪大学総合学術博物館に向かい、大阪大学の歴史を学びました。
午後は、ダブルディグリープログラムの説明を行い、進学までのスケジュールなど、プログラムの具体的な内容を伝えました。また、留学生のサポートを行っている「留学生相談室」を紹介し、実際に基礎工学研究科に留学している学生と交流しました。その後、ウェルカムパーティーを開催し、日本の学生とも交流の場を持ちました。
3日目
午前は、岩井研究室(機能物質化学領域)、馬越研究室(化学工学領域)、夛田研究室(未来物質領域)、石渡研究室(数理科学領域)の4つの研究室を見学しました。午後は、基礎工学研究科の大学院生との交流セミナーを行い、両大学の学生が研究内容についてスピーチやディスカッションを行うなど意見交換を行いました。
4日目
岡部講師引率のもと、午前にSpring-8、午後にはダイキン工業株式会社テクノロジー・イノベーションセンターを見学しました。大規模な最先端の施設を見学し、「非常に近代的で感動した」と感銘を受けた様子でした。
5日目
菅助教引率のもと、吹田キャンパスの3つの研究施設(レーザー科学研究所・超高圧電子顕微鏡センター・核物理研究センター)を見学しました。さらに、生命科学図書館も見学でき、大阪大学の施設に大変興味を持ったようでした。
6日目
田中教授・鎌谷准教授・馬越教授による模擬講義を行いました。講義後、熱心に質問を行う学生もおり、実際の講義を受けて大きな刺激を得た様子でした。その後、修了証の授与などクロージングミーティングを行い、夜は送別会を行いました。
7日目
宿舎から関西国際空港までバスで移動し、お見送りしました。
1週間という短い期間のプログラムではありましたが、今後のダブルディグリープログラムの促進に向けて意義深い交流ができました。参加者へのアンケート結果をみると、皆さん、研究施設や内容に刺激を受けただけでなく、日本人の人柄や文化にも好感を持ってもらえたようで、プログラム企画者として大変うれしい感想をいただきました。このプログラムが今後の日本とベトナムの交流のさらなる発展に少しでも寄与することになれば幸いです。