2019年度 活動レポート 第104号:山口大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第104号

理学部サイエンス・サマー・プログラム2019

山口大学からの報告

「山口大学理学部サイエンス・サマー・プログラム2019」が8月21日~30日(「さくらサイエンスプログラム」からの援助は8/21~8/27)の日程で開催されました。本プログラムは、2016年度から毎年、本学部主催の国際学術交流プログラムとして開催され、今年は5大学から総勢29名(台湾13名、中国11名、韓国5名)の学生を受け入れました。本プログラムの期間中、招へい学生は、本学部が提供する講義および実習を受講しながら、本学の学生生活を体験し、様々な交流行事にも参加しました。

8/23に訪れたKDDI山口衛星通信所では、本学が管理する電波望遠鏡(国立大学が管理する物としては国内最大級)による観測を実際に体験し、ブラックホールなどに関する最先端の宇宙観測研究を学びました。

本学が管理する巨大な電波望遠鏡を見学

また、昨年度から、萩市との包括連携協定の一環により萩ツアー(8/24)が行われており、今年も山口県立萩高校の学生がガイドを務め、招へい学生を案内してくれました。遊覧船による川下りや、「萩ガラス」、「スイカ割り」、「折り紙」などの日本文化を体験、昼食には山口名物「瓦そば」を堪能し、招へい学生は大変喜んでいました。

地域交流を深めながら日本文化を満喫

8/26に訪れた秋吉台では、日本最大のカルスト台地において、カルスト台地特有の生物生態系やジオパーク特有の地形を学ぶとともに、特別天然記念物に指定されている洞窟を探検し、洞窟に埋もれた動物化石等を観察しました。Mine秋吉台ジオパークの紹介は、山口県立美祢青嶺高校の生徒が担当し、招へい学生は熱心に説明を聞いていました。

秋吉台の洞窟を探検(景清洞)

今回のプログラムは、招へい学生が、本学部教員および在学生との交流や、地域との交流を深めるという従来の企画に加えて、各研究室との交流も強化できるよう計画されました。事前に、招へい学生が訪問したい研究室をアンケート調査し、希望の研究室と直接交流できる機会を組み込みました。将来的に海外の大学との研究室間の共同研究に向けた体制構築を促し、グローバル社会の中で科学技術イノベーションに貢献しうる人材を継続的に育成したいと考えています。

研究室訪問,講義,実験の様子

これまでも、本プログラムを機に、本学を含め、日本国内の大学に正式に留学した参加者がいます。このように本プログラムは、本学のみならず日本の大学全体への関心を高め、正規の日本留学を促す大きな効果を発揮し続けており、国際共同研究の実現に向けての効果も期待できます。

そして本学部在学生は、今回も、ボランティア・スタッフとして、本プログラムに大きな貢献をしてくれました。招へい学生の滞在中、講義・実習および生活全般のサポートをきめ細かく親身になって行い、招へい学生から大変感謝されました。在学生も招へい学生とともに、本プログラムによる国際交流を通して、国際感覚を養い、語学力を向上させ、グローバル社会で活躍しうる人材へと育っています。

今年で第4回目の開催となる「サイエンス・サマー・プログラム」も、関係者のお陰で、無事成功裏に終了しました。そして今年は、新たに「さくらサイエンスプログラム」からご支援を賜り、本学部の国際学術交流を更に推進する契機となりました。皆様方に心より感謝申し上げるとともに、引き続きご支援ご協力の程お願い申し上げます。

ファイナルプレゼンテーション後に記念の一枚