2019年度活動レポート(一般公募コース)第086号
ロボットとIoTハッカソンによる次世代エンジニア育成プログラム
先端ポリテクニック人材育成推進協議会からの報告
(一社)法人先端ポリテクニック人材育成推進協議会は、2019年8月18日~24日に、国際ハッカソンプログラムを実施しました。シンガポールからテマセクポリテクニック、ナンヤンポリテクニックの学生各4名と教員各1名、インドネシアのガジャマダ大学職業訓練学校の学生4名と教員1名、韓国からは永進専門大学校の学生3名の合計18名を招へいし、さらに香港VTCからは学生20名と教員2名の参加者を受入れました。
初日
(株)安川電機の安川電機みらい館を見学。近未来的な展示が生徒達を出迎え、人間の関節に相当する複数の「軸」を持ったロボットがロボットを作る姿を見学し、世界基準のロボット技術を目にした学生達は、憧れや感動を充分に感じたようです。
午後はトヨタ自動車九州株式会社宮田工場を見学。世界に誇る日本の自動車産業の製造工程には見学前から興味を持っていた学生も多く、スタンピング・溶接・塗装・組立の各工程の自動化と職人のコラボレーションとも言える「流れ」の迅速さと正確さ、そして世界中が知る製造ラインの「見える化」を体感出来ました。
2日目
午前中には(株)トヨタプロダクションエンジニアリングを訪問。日本の自動車産業を牽引するトヨタ自動車の、高効率・高品質なクルマづくりを支援する同社では、拡張現実「AR」を通して、前日に見学した宮田工場がいかに最適かつ効率良くライン化されているかを感じることが出来た様です。
午後からは九州沖縄地区の国立高等専門学校生30名が合流し、今回のメインプログラム「次世代エンジニア育成国際ハッカソン2019」に臨みました。前半のアイデアソンでは、選出された優秀な11アイデアに沿って多国籍11チーム(6名/チーム)編成で行いました。
3日目
各チームのアイデアをブラッシュアップした後、午後からは、いよいよハッカソンが開始されました。各チームそれぞれのアイデアを具現化すべく、限られたセンサーや機材を駆使して、プロトタイプロボットの製作に熱心に取り組みました。
4日目
午前中で各チーム、ロボットとプレゼンテーションの最終調整を行い、午後から会場を北九州国際会議場に移し発表会へと臨みました。1チーム持ち時間は8分と短いながらも、英語と日本語で工夫した発表を行いました。時折、審査員から厳しい質問も飛んでおりましたが、堂々と回答していました。全11チームのうち、上位5チームに各スポンサー賞や優秀賞が授与されました。厳しい3日間のハッカソンが終了し、次に行われた懇親会では、学生達は緊張から開放され思う存分交流を楽しんだ様子が伺えました。
5日目
モノレール総合基地見学と北九州工業高等専門学校を訪問、最終日には大宰府天満宮に立ち寄り、つかの間の観光を楽しんでいる様子でした。
今回のプログラムを通して、招へいのされた皆さんは他国の学生達と積極的に交流を図り、また日本の科学技術に対する理解を深めることができました。本取り組みは将来的な人材育成の一助になったものと思います。